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平成13年 第5回定例会-12月13日-03号

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    平成13年 第5回定例会-12月13日-03号


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    平成13年 第5回定例会-12月13日-03号平成13年 第5回定例会 平成13年第5回川崎市議会定例会 議事日程第3号 平成13年12月13日(木) 午前10時 開  議 第 1  市政への考え方 第 2  議案第 95号 川崎市基金条例の一部を改正する条例の制定について  議案第 96号 川崎市農業共済条例を廃止する条例の制定について  議案第 97号 川崎市保育園条例の一部を改正する条例の制定について  議案第 98号 川崎市立学校の設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について  議案第 99号 川崎市個人情報保護審査会委員の選任について  議案第100号 当せん金付証票発売の限度額について  議案第101号 市道路線の認定及び廃止について  議案第102号 平成13年度川崎市一般会計補正予算についての市長の専決処分の承認について
     議案第103号 平成13年度川崎市一般会計補正予算  議案第104号 平成13年度川崎市競輪事業特別会計補正予算  議案第105号 平成13年度川崎市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算  議案第106号 平成13年度川崎市公害健康被害補償事業特別会計補正予算  議案第107号 平成13年度川崎市介護保険事業特別会計補正予算  議案第108号 平成13年度川崎市勤労者福祉共済事業特別会計補正予算  議案第109号 平成13年度川崎市墓地整備事業特別会計補正予算  議案第110号 平成13年度川崎市生田緑地ゴルフ場事業特別会計補正予算  報告第 20号 地方自治法第180条の規定による市長の専決処分の報告について 第 3  議案第111号 平成12年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について  議案第112号 平成12年度川崎市競輪事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第113号 平成12年度川崎市中央卸売市場事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第114号 平成12年度川崎市農業共済事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第115号 平成12年度川崎市マイコンシティ事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第116号 平成12年度川崎市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第117号 平成12年度川崎市交通災害共済事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第118号 平成12年度川崎市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第119号 平成12年度川崎市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第120号 平成12年度川崎市公害健康被害補償事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第121号 平成12年度川崎市介護老人保健施設事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第122号 平成12年度川崎市介護保険事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第123号 平成12年度川崎市港湾整備事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第124号 平成12年度川崎市勤労者福祉共済事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第125号 平成12年度川崎市墓地整備事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第126号 平成12年度川崎市生田緑地ゴルフ場事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第127号 平成12年度川崎市公共用地先行取得等事業特別会計歳入歳出決算認定について  議案第128号 平成12年度川崎市公債管理特別会計歳入歳出決算認定について 第 4  請願・陳情 第 5  議案第129号 川崎市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について  議案第130号 平成13年度川崎市一般会計補正予算 ----------------------- 付議事件  議事日程のとおり ----------------------- 出席議員 (63名)     2番  石川建二               36番  稲本 隆     3番  佐藤喜美子              37番  玉井信重     4番  明石泰子               38番  佐藤 忠     5番  渡辺あつ子              39番  菅原敬子     6番  青山圭一               40番  柏木雅章     7番  粕谷葉子               41番  小林貴美子     8番  東 正則               42番  志村 勝     9番  花輪孝一               43番  平子瀧夫     10番  菅原 進               44番  本間悦雄     11番  猪股美恵               45番  矢沢博孝     12番  中川 啓               46番  上原國男     13番  浅野文直               47番  長瀬政義     14番  石田康博               48番  坂本 茂     15番  嶋崎嘉夫               49番  宮原春夫     16番  大島 明               50番  市古映美     17番  徳竹喜義               51番  竹間幸一     18番  岩田サヨ子              52番  市村護郎     19番  石田和子               53番  立野千秋     20番  西尾理恵子              54番  栄居義則     21番  潮田智信               55番  近藤正美     22番  飯塚正良               56番  佐藤忠次     23番  山田賀世               57番  大場正信     24番  雨笠裕治               58番  深瀬浩由     25番  後藤晶一               59番  松島輝雄     26番  岩崎善幸               60番  水科宗一郎     27番  伊藤 弘               61番  高  巖     28番  増渕榮一               62番  小泉昭男     29番  鏑木茂哉               63番  原 修一     30番  笠原勝利               64番  野村敏行     31番  関口 弘       ---------------------     32番  吉沢酉友         欠席議員 (1名)     33番  斎藤隆司               1番  佐野仁昭     34番  西村英二       ---------------------     35番  宮崎光雄 出席説明員                出席事務局職員   市長    阿部孝夫             事務局長  鈴木孝雄   助役    深瀬幹男             次長    松川欣起   助役    木口 榮             庶務課長  竹生光俊   収入役   小川澄夫             議事課長  平賀謙治   総務局長  黒岩清忠             調査課長  飯田克美   総合企画局長                 議事係長  安藤 勲         瀧田 浩             記録係長  中根美保   財政局長  奥川欽一             議事課主査 平野 誠   市民局長  髙井弘勝             外関係職員   経済局長  君嶋武胤       --------*****--------   環境局長  髙山克彦   健康福祉局長         柏木靖男   まちづくり局長         福地由矩   建設局長  鳥海勝男   港湾局長  石井敏治   教育長   松下充孝   消防局長  石野 厚   水道局長  渡辺 博   交通局長  飯田嘉雄   選挙管理委員会事務局長         小澤敏之
      監査事務局長         大屋俊文   人事委員会事務局長         河野和子   代表監査委員         舘 健三   人事委員長 横山 裕   教育委員長 黒田俊夫   市選挙管理委員会委員長         渡辺好雄   市民オンブズマン事務局長         中里 博 ---------------------                   午前10時1分開議    〔局長「ただいまの出席議員議長とも59名」と報告〕 ○議長(小泉昭男) 昨日に引き続き,会議を開きます。            ---------*****--------- ○議長(小泉昭男) 本日の議事日程を報告いたします。本日の議事日程は,お手元に印刷配付してあります議事日程第3号のとおりであります。            ---------*****--------- ○議長(小泉昭男) これより日程に従い,本日の議事を進めます。            ---------*****--------- ○議長(小泉昭男)  △日程第1, △第2及び △第3の各案件を一括して議題といたします。  昨日に引き続き,各会派の代表質問を行います。公明党代表から発言を願います。42番,志村勝議員。    〔志村 勝登壇,拍手〕 ◆42番(志村勝) 私は,公明党市議団を代表して,平成13年第5回定例会に提案されました市長の「市政への考え方」並びに市政にかかわる諸問題について,質問を行います。  去る10月21日,市長選の投票日がありました。市政の改革を目指す川崎市の新しい阿部孝夫市長が当選しました。いよいよ市民の目線に合った,21世紀の川崎はこうあるべきだ,こういう改革の旗を高く掲げて,足元を固め,着実に進んでいただきたいことをまず心より御期待申し上げたいと思います。私たち公明党市議団も,生命,生活,生存を基調とした政策を第一に,市長とともに市民のための改革をしっかり進めていきたいと思います。  さて,先般,皇太子殿下,雅子妃殿下におかれましては,敬宮愛子内親王が誕生されました。暗い事件が多い中,本当に明るいニュースであり,心よりお喜びを申し上げるものであります。  それでは,質問に移らせていただきます。昨日の各会派の質問との重複は極力避けてまいりたいと思いますが,一部重なる部分につきましては御理解をいただきたいと思います。  まず,市長が議会で協議していただきたいと提案のあった市民投票制度,また,市長の任期を最長3期12年までと制限する条例の考え方についてでありますが,私ども議会側でも今後協議してまいりたいと思います。その前に,率直に市長の具体的な見解を伺いたいと思います。  次に,行財政改革についてであります。民間委託についてでありますが,どのような具体的事業を想定しているのか,また,民間委託すべき事業の基準を具体的に示していただきたいと思います。  第三セクターについてでございますが,公的なかかわりが必要という関係で設立したいろいろな過去の経過があるわけでありますけれども,残すべきもの,民間に任せるべきものとの基本的な考え方を明らかにしていただきたいと思います。  国と地方の税財源の配分についてでありますが,まず自主財源の強化について伺います。平成14年度,本市の収支不足が480億を超えるという見込みの報道がされておりますが,今後も大変厳しい財政状況が続くわけであります。東京都の石原知事は,ホテル税,産廃税,大型ディーゼル車課税などについて提案をしているわけでありますけれども,市長の見解を示してください。また,行財政構造改革プランの策定時期と内容について,いつごろまでに示せるのか,見通しを明らかにしてください。  行財政構造改革プランにつきましては,答弁は結構でございます。  次に,区役所等における市民サービスの向上と仕事の効率化について伺います。区役所への分権を進め,区長が責任を持って政策判断できる仕組みをつくり,区役所機能を強化していく考えのようでございますが,何点か伺います。  まず第1に,区長を特別行政職にする考え方について。これは答弁は結構でございます。第2に,区に予算の実質的な決定権を持たすため,組織機構の見直しはどのようなタイミングで実施していくのか,組合との協議についての考え方も明らかにしてください。第3に,行政区ごとの重要な事項を決定できる場としての区民会議を設置するとのことですが,具体的なイメージを伺う予定でございましたが,これも答弁は結構でございます。  次に,長期に保有する土地についてであります。保養所用地の南伊豆裁判問題ですが,現在は東京高等裁判所に控訴中でありまして,来年春ごろ判決と伺っております。また,岩手県の東和町につきましても,その後全く動きがないわけであります。さらに,供用済みの土地の対応についても,平成15年末を目指して買い戻しを行っているところでございます。そこで,市長は,国の支援策に沿って当面の対策を進めるとともに,民間活力を導入して早期解決を図ると述べておられますが,民間活力の導入についてどのような見通しを持っていられるのか,お示しいただきたいと思います。  次に,川崎縦貫高速鉄道事業について伺います。市長は,川崎縦貫高速鉄道について,「ルート・建設費・収支見通しなど経営採算性の点検,情報公開による市民の理解を前提に,効率的で採算のとれる事業として推進します。」このように述べられているわけでありますが,何点か伺いたいと思います。  まず,ほとんどの市民の方々は,この鉄道事業について大きく期待をされているのが一般的な見方だと思います。また,一方で懸念されているのは,景気動向も大変厳しい中,開通後に赤字が続き,市民に大きく負担がかかってしまうのではないかという心配の問題でございます。初期整備区間の新百合ヶ丘から元住吉駅間で,1日18万人と見込んでいる需要予測や地下構造の工法の変更,前提となっている大師線への乗り入れなどについて再検討するため,内外の専門家で構成する研究会を年初にも設置したい意向であるとのことですが,厳しい経済状況が続く中で,総合的な経営採算性の問題について早急に再検討すべきと考えます。具体的な検討項目とその手法,また今後の取り組みについて,時期的な見通しも含め,明らかにしてください。  さらに今後,都市計画審議会や環境アセスメントなど,さまざまな審議を経て事業化していくわけですが,今後の手順とスケジュール,また,この事業に関する市民向けの情報公開についてもお考えを伺うところでございましたが,この件については答弁は結構でございます。  次に,臨海部再生についてであります。市長は,川崎臨海部を国際環境特別区とし,環境対応型産業集積のモデル地域として再開発を進め,雇用の拡大を目指すと述べられました。そこで伺いますが,国際環境特別区の具体的なイメージ,考えられる象徴的な事業,また,行政のできる取り組みと今後のスケジュールについてお答えください。  また,先月30日に,第2回川崎臨海部再生リエゾン研究会が開催されました。その中で,再生プログラムの基本的な考え方の中間報告は,環境を中心として産業再生と雇用創出を図ることが示され,世界におけるサイエンスシティ川崎臨海部の可能性,日本版TIFの導入や無利子融資制度を国に要望する必要性,許認可の一元化を目指すリエゾンセンターの設立を提案しています。この報告について見解をお示しください。最終報告は本年度末に発表するとのことですが,取り扱いについても伺います。  また,環境科学総合研究所整備についてでありますが,我が党は以前より,研究所の早期整備を主張してまいりました。川崎版PFIの候補事業の一つであり,本年3月,整備委員会から基本計画策定調査報告書が提出されましたけれども,その後,進展が見られません。現状と調査報告書に対する市長のお考えを伺いたいと思います。研究所の整備は,産学連携の環境問題の研究や,環境産業開発の拠点として,また臨海部再生の旗手として,早期着工,完成を目指すべきと思いますが,整備手法や位置づけも含めお答えいただきたいと思います。  なお,首都圏など既成市街地への過度の人口集中抑制を目的に制定された工業等制限法が,国土交通省国土審議会の首都圏整備分科会の審議で,廃止が適当との意見がまとめられ,12月に正式決定との報道がありました。制限を廃止されることは,本市の産業再生や新産業創出に大きな弾みがつくものと期待されます。制限法廃止による産業再生策についての見解と具体的な取り組みについて,お聞かせください。  さらに先月,首都圏広域防災拠点整備協議会のメンバーが川崎区浮島地区を調査しました。その際,知事は広域防災拠点の誘致を働きかけていますが,誘致に対する市長の見解を伺います。  次に,本市第三セクター,かわさきファズとコンテナターミナルについて伺います。川崎市港湾関連出資法人検討委員会より,かわさきファズ及びコンテナターミナルなどの港湾関連出資法人の今後のあり方についての答申が出されました。その中で,かわさきファズは,港湾を有する大都市として重要事業であり,この効果を最大限発揮し,安定的な経営の確保の必要性から,権利金残額の185億円の利息を放棄することが望ましい。また,コンテナターミナルにつきましては,その経営状況について,財務状況や損益分岐点の分析,財務シミュレーションなどにより危機的状況にあり,KCTがこのままの状況で事業を安定的に運営していくことは極めて難しい,との検討委員会の答申が出されました。両事業とも2010プランで,本市の貴重な財産である臨海部,港湾を高度利用することにより,市民生活を利する公共性の高い公益事業として,これまで推進してきたわけでありますが,市長としてこの答申をどのように受けとめているのか,見解を伺います。また,市長は,経営状態を再検討し,原因を明らかにした上で改善に取り組むと述べられていますが,今後のスケジュールと,市民にどのように説明し理解を求めていくのかについても,お答えをいただきたいと思います。  次に,川崎市が県と協議して進めてきた研究開発拠点,新川崎・創造のもりに計画している新産業創造支援第2KSPについてでございますが,県との協議が難航し,当初計画を見直し,施設の建設計画を白紙撤回することを決定したとの報道があります。これまでの県との協議経過と問題点,今後の対応についてお答えください。  次に,川崎駅北口地区第3西街区の再開発についてであります。マイカル株式会社が再生法の対象となり,同じくその子会社であるマイカル総合開発もその再生法の対象となって,契約の解消ということになりました。今後の行方が大変心配されておりましたが,このたび新しい参加組合員として,このマイカル総合開発のかわりに東京建物が決まり,新たな開発がスタートすることになりました。再開発組合の皆さんの御苦労,大変なものがあったと推測をします。そこで,今日までの計画について,変わらないと仄聞しておりますけれども,今後の見通しについて伺いたいと思います。  雇用対策についてでありますが,国の平成13年度補正予算が成立し,雇用対策として総額5,500億円を盛り込み,このうち緊急地域雇用特別交付金として3,500億円を計上しております。今回の補正予算の特徴は,雇用対策や中小企業対策を中心に位置づけており,10月の完全失業率が過去最悪の5.4%に達する中,失業者の再就職支援や雇用創出などで90万人以上が対象とのことであります。そこで伺いますが,今年度の緊急地域雇用特別交付金の補助事業の実績と,今回の補正予算の本市への交付額の見込み及び今後の取り組みについて,お示しください。市内企業の経営状況と失業者の実態についても明らかにしてください。  次に,高校生の就職についてであります。来春卒業を予定している高校生の9月末現在の就職内定率が前年同期比で5.5ポイント減の37%となり,1987年の調査開始以来最悪を記録したことが,厚生労働省のまとめで明らかになりました。大学,短大卒業予定者の内定率が65%と前年度より改善されている中で,景気低迷による採用減のしわ寄せが高校生の就職を厳しくしている状況にあります。川崎市における来春卒業予定者に対する求人,求職,就職内定率等について,また,フリーター志向が指摘されていますが,市立高校では進路指導など,この問題についてどのような取り組みをしているのか,お答えください。さらに,この厳しい就職状況をどう認識し,取り組んでいくのか,対応方についてお答えください。  次に,保育事業の充実について伺います。市長も述べられておりますとおり,安心して子育てできる環境づくりが強く求められており,保育事業の充実は緊急の課題であります。さらに,保育のニーズはますます多様化し,延長,夜間保育,一時保育,病後児保育など,柔軟な保育行政の展開が求められております。私たちのところにも,病気やけがなどによって母親が入院することになったが,子どもを預ける施設がない,年老いた親の介護のために実家にしばらく行きたいけれども,学齢前の子どもを抱えて困っている,いろいろな相談が多数寄せられています。  そこで何点か伺いたいと思います。まず,市長が言われている,駅とリンクした使いやすい保育所の整備についてであります。これについてはさきの会派のやりとりでわかりましたので,答弁は結構でございます。また,現状として,保育園待機児童は相当数に上り,赤ちゃん安心おなかま保育室のような緊急避難的な対応では解決しないのではないかと思われます。国は2003年度までに待機児童をゼロにすることを目指すとしております。本市の対応を伺いたいと思います。  また,我が党は,かねてから認可外保育施設である既存の地域保育園の指導育成と支援の充実を求めてきました。今後も認可保育所では対応できないさまざまなニーズに柔軟に対応することが可能な地域保育園に対し,現行行われている援護費やゼロ歳児加算の増額,施設整備費補助,兄弟姉妹で保育する場合での多子減免加算の新設など,認可保育所に準じた補助を行い,父母の負担軽減と地域保育園の健全な育成を目指すべきであると思いますが,見解を伺いたいと思います。  関連して,みぞのくち保育園の新設に伴い,その保育園を委託することが提案されていますが,委託するに当たって配慮したことがあれば伺います。また,条例制定により既存の市立保育園は委託することが可能になるわけでありますが,これについての考え方と今後の取り組みについても伺っておきます。  次に,特別養護老人ホームについてであります。介護保険制度がスタートして1年余りが経過しました。当初の予測と異なり,特別養護老人ホームや老人保健施設などへの入所を希望する高齢者が急増して,長期間の待機を余儀なくされています。幸区に120人規模で計画されている本市26カ所目となる小倉地区特別養護老人ホームの建設で,特養ホームの施設は各区で3カ所以上となり,1,894床が整備されますが,待機者の解消には大変厳しい状況があります。特養ホームの増設は急務です。地域のバランスを配慮しての施設の建設も大事ですが,これからは設置可能な地域から建設すべきです。そこで,中原区宮内地区に定員120人の施設が新たに計画されていますが,その内容と完成へのスケジュールについて,また,当面5カ所500床の整備目標について,建設計画,待機者の解消についてもお示しください。この当面5カ所500床の整備目標についての待機者の解消のとらえ方の答弁は,結構でございます。  厚生労働省は,来年度以降新設される特別養護老人ホームは原則として完全個室化を打ち出していますが,本市の対応について,また,ユニットケア方式についても伺います。  次に,国民年金について伺います。国民年金の空洞化が懸念されていますが,若い世代を中心に公的年金の未納,未加入者がふえ続け,最近の社会保険庁の調査によりますと,国民年金の対象者約2,100万人のうち未納者や未加入者が約363万人,また,保険料の支払い免除者が約400万人とのことで,保険料を負担していない人が全体の3分の1を超え,さらにこの数はふえ続けている実態にあるとのことであります。このような状況のもとで,地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律に基づき,平成14年4月から国民年金事務が抜本的に見直され,機関委任事務が廃止となり,国民年金の保険料が国に直接納められることになるとのことでありますが,年金の空洞化がさらに進んでしまうのではないか,このような懸念もあります。今回の改正によって,市民サービスの低下や無年金者の増加をもたらさないように最大限配慮すべきでありますが,本市の具体的対策を伺います。  また,区役所等の窓口を中心とした事務の主な変更点と人員の見直し,年金システムの変更点とその費用負担の見込みについても伺います。さらに,長い間保険料未納対策に当たってこられた国民年金協力員の方々の雇用問題については万全を期すべきであると考えますが,対応を伺います。  次に,本市の文化芸術振興策について伺います。この問題については,我が党はさきの6月定例会でも取り上げ,平成8年度末に策定された文化マスタープランの進捗状況などについて伺いました。現在,本市では,第2次川崎市文化行政推進懇談会が公共施設等への文化機能導入の推進をテーマに検討しており,今年度末に提言をまとめるとのことであります。こうした折,文化芸術の振興を積極的に図るという意味では初めてと言える文化芸術基本法が,11月30日,国会で成立し,12月7日施行されました。劇作家で東亜大学学長の山崎正和氏は,この基本法の成立について,「とかく文化をおろそかにしてきた日本の過去に対する清算であると同時に,21世紀を豊かに切り開いていくためのかぎとなるものだ」,このようにコメントされています。いよいよ我が国も21世紀文化大国へ向け,その第一歩を踏み出したと考えますが,市長の見解をお聞かせください。あわせて,本市の今後の取り組みについても伺います。  次に,川崎西口の音楽ホールについてですが,現在の状況と今後の事業展開の見通し,今後の本市の取り組みについてもお答えください。  次に,市立大学構想について伺います。市長の「市政への考え方」でも,大学の設置について検討する方向性が示されました。我が市議団も何度か市立大学構想について質問してまいりましたけれども,工業等制限法で制限されていて,看護職員や社会福祉,医療技術など特別の人材養成にかかわるもの等,一部の例外を除いて設置が制限されてきました。しかし,来年の4月から工業等制限法が廃止されるという方向性が出てきました。いよいよ市立大学の構想も前進し,実現可能になります。川崎らしいIT,情報,バイオなどの分野を取り入れた大学にしてはどうか,また,設置場所については新鶴見操車場跡地を考えられないか,さらに大学構想委員会のようなものを設置すべきと思いますが,市長の見解を伺います。  次に,中学校給食について伺います。ことしの10月からいよいよ中学校給食の試行が始まりました。川崎区の京町中学校と高津区の高津中学校の2校で実施されております。私ども市議団も,早速,京町中学校へ視察に行って実態調査をしてまいりました。栄養のバランスもとれ,味もよく,大変好評な状況をつぶさに伺ってまいりました。教職員への負担もほとんどなく,学校では好評のようであります。まだ2カ月程度の実施経過ではありますが,状況をどのようにとらえておりますか,伺います。また,13年度,14年度で試行とのことですが,来年度,各区1校に広げてはどうでしょうか。さらに,複数メニューの実施についても,試行期間中に検討していくとの答弁もいただいておりますが,見通しについても伺います。  次に,新幹線の川崎停車についてであります。我が党は既に十数年前の代表質問で,100万市民の利便性の向上,大都市としてのイメージアップ,経済的効果などの点から,中原区内を通過している東海道新幹線の川崎停車について提案し,本市の見解とその実現に向けて関係方面への働きかけを要望してきた経過があります。市長は,選挙公約の改革プランで,新幹線の駅の誘致を掲げておられますが,実現へ向けての具体的な方策と取り組みについて,明らかにしてください。  次に,JR南武線を取り巻く諸問題についてであります。川崎市の発展に貢献し,公共交通大量輸送手段としてのJR南武線の役割は,多くの市民がひとしく認めるものであります。しかしながら,都市化の進展に伴い,新たな問題が起こり,都市の発展を大きく阻害していることも事実であります。現在,連続立体高架化は武蔵小杉と新城駅間の3.9キロメートルのみであります。市長は当面の課題として,危険な踏切の解消を挙げておられますが,具体策をお示しください。さらに,貨物列車の運行の廃止,溝ノ口,中野島,稲田堤各駅臨時改札口の開設,踏切遮断時間の短縮改善について,今までの当局への働きかけの経過と本市の取り組みについて,考え方をお答えください。  向ヶ丘遊園廃止に伴う対応と緑の保全についてであります。この点につきましては,さきのやりとりでわかりましたので,答弁は結構でございます。大変恐縮なんですが,このことでさらに要望を言わせていただきたいと思います。また,できれば見解もあわせてお聞かせいただければありがたいと思います。  きょうのマスコミの新聞等にも報道されておりますが,大変喜ばれている状況が聞こえてまいりますし,1,000種,2万株という世界のばら苑,この向ヶ丘遊園のばら苑につきましては,本当に長い歴史の中で市民の皆さんに大変喜ばれる,そういうばら苑でありました。そんな中で,各種団体,またいろんな市民の方々,個人的にも,どうなるのかという心配の中で,市の方にもお声があったかと思いますが,私どもの方にも,「私たちも何か残すために運動を起こしたい,また,できれば基金を募りたい」というような声もあるわけでありまして,市民が本当に私たちのばら苑,すばらしい公園的な,緑地的なばら苑であると思いますが,国の方の支援もいただくという答弁をきのうされておりましたけれども,ぜひこの辺の,市民から受けるような,例えば公園緑地協会だとか,いろんなところで市がそういう受け皿といいましょうか,市民と一体となって,このばら苑等の向ヶ丘遊園を残すようなことに対する取り組み,また,それを要望しておきたいと思いますし,受け皿づくりにつきましての見解も伺いたいと思います。  私の質問は以上で終わりますが,明快な答弁を求めたいと思います。以上でございます。(拍手) ○議長(小泉昭男) 市長。    〔市長 阿部孝夫登壇〕 ◎市長(阿部孝夫) それでは私から,ただいまの公明党を代表されました志村議員の御質問にお答え申し上げます。  初めに,市民投票制度についてのお尋ねでございますが,市政への市民の参加を促進し,多様なニーズをより適切に反映させるために提案したものでございます。市民の地域政治や行政に対する関心度,参加意欲などが,市民投票を通じて集中的に高められる効果を考慮するならば,市民投票は地域デモクラシーの発展にとって望ましいものと考えております。一方で,市民の代表としての議会は,分権型社会においてその重要性が高まっていることは論をまたないところでございます。市民投票制度は議会の役割を軽視するものという声もありますが,価値観の変化が早く,かつ多様化している現代社会では,投票という手段による市民の総意の把握を通じて,多元的な民主主義体制を補完,補強することは,住民による自治という地方自治の基本理念を達成する上で,極めて重要なものと考えております。  市民投票制度を導入する場面でございますが,対象とすべき具体的な内容につきましては,議会との検討の中で決定していきたいと考えております。検討する視点といたしましては,市政運営上の重要事項であり,市の行う事業について市民に直接その賛否を問う必要があるもので,かつ市及び市民全体に直接の利害関係のあるものが想定されます。ただし,討議抜きで結論のみについて賛否を問う市民投票は,一面では情緒に流され,真に正しい判断がなされにくいという危惧もあり,このような問題が生じないようにするためには,制度設計に当たっては十分な検討が求められます。いずれにいたしましても,対象とすべき事案,市民投票の発議をだれにするか,市民投票の成立要件,投票結果の法的効果など検討すべき課題も多々ありますので,具体的な制度内容につきましては,議会とともに議論しながら進めてまいりたいと存じます。  次に,市長の任期を制限する条例についてのお尋ねでございます。幅広い権限が集中する市長の在任期間が長期にわたりますと,行政のマンネリ化や政策の偏りなどの弊害が生じやすくなると言われております。このようなことが生じないよう,市政運営における新鮮さを保障し,市政の風通しをよくし,権力の腐敗を未然に防ぐため,市長の任期を制限する条例の制定について考えておりまして,国に対しましても法律の改正を働きかけてまいりたいと存じます。このことは私の重要な課題の一つとして提起させていただいているものでございますので,条例化を進めるに当たりましては,市議会を初め広く御意見をいただき,市民の合意として制度化できますよう,議論を重ねてまいりたいと存じます。  次に,行政サービスの民間委託についてでございますが,行財政改革は緊急の課題であり,行政運営全般にわたってあらゆる視点からの見直しが必要であると考えておりまして,既存事業の見直しや重点化とともに,事業執行手法の見直しが重要であると考えているところでございます。限られた財源の中で,新たな行政課題や多様な市民ニーズにこたえ,財政の硬直化の要因となる人件費を抑制するためには,行政サービスに対するコスト意識や経営感覚を通じて,効率的な行政運営を行っていく必要があると考えております。また,効率性のほか,市民の方々がよりきめの細かいサービスを受けられるなど,サービスの質の向上の面で有効であると考えておりまして,すべての事業を対象に,「民間でやれるものはすべて民間で」という考え方を基本原則としまして,委託の活用を図ってまいりたいと考えております。  次に,出資法人につきましてですが,本市が出資する公益法人につきましては,事業内容の公益性が高く,運営の利益が社会全体に広く還元されることを設立の要件として認可された財団であることから,市の行政施策と密接に連携しながら行政サービスを提供する主体の一つとして,これまでも福祉,環境,まちづくりなど,市民生活向上のため一定の効果を上げてまいりました。また,本市と民間企業の共同出資により運営されている株式会社等の商法法人につきましては,本来,市が行うべき公共性の高い事業に民間資金やノウハウを導入して,それぞれの持つメリットを生かしながら,機動的かつ柔軟な事業運営を図っているところでございます。したがいまして,これら出資法人の事業を株式会社などの専ら営利を目的とする民間に任せることは,公益性や公共性の確保の点からも慎重な判断が必要と考えております。しかしながら,長引く景気の低迷などから,これら法人の事業運営や経営状況は大変厳しい状況にありますことから,民間に任せた方がより効率性が高まるものについては民間に,公共性の高いものについては引き続き出資法人で行っていくことを基本といたしまして,個々のケースに応じて判断してまいりたいと考えております。  次に,自主財源の強化についてのお尋ねでございますが,地方分権をより一層進めていくためには,地方自治体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう,国と地方の役割分担に応じて,税源移譲等により地方税源の充実を図ることがまず必要であると考えております。それに加えまして,課税自主権活用の重要度も高いと考えているところですが,国税,地方税を通じた課税客体の状況や現在の厳しい経済環境等から,新税の創設には多くの解決すべき課題があるのも実情でございます。本市では,現在,学識者をアドバイザーに迎えて,財政局内に,川崎市税源拡充研究会を設置して研究しておりまして,例えば環境事業に充当が可能な目的税などについて検討を進めておりますが,現段階では具体的な案をお示しするには至っておりません。引き続き検討を深めてまいりますが,新税の創設となりますと,市民に新たな御負担をお願いすることになりますので,慎重な対応が必要であると認識しているところでございます。  次に,行財政の構造改革プランの策定時期についてのお尋ねでございます。市政改革への市民の期待と危機的財政状況に対応するために,改革は急務であると考えておりますので,可能なものから実施する所存でございますが,新たな構造改革プランは来年の夏ごろを目途に策定する予定でございます。次に,その内容でございますが,1つには,政策評価などを活用した投資効果に見合わない事業や必要性の薄い事業等の見直し,2つには,民間委託の推進やPFIなど事業執行手法の見直し,3つ目には,スリムでスピーディーな市役所を目指した組織機構の改革など,聖域を設けずに実施していく所存でございます。  次に,区長の権限強化についてのお尋ねでございます。川崎市は,各区とも人口が14万人から20万人と市レベルの規模を有しておりまして,おのおの特色あるまちづくりを進める上で,また道路,河川,公園の整備や交通問題,子育て支援など,市民生活に身近な課題について,市民からの提案や要望に迅速に対応する上で,区役所への分権は極めて重要な課題でございます。したがいまして,その一環として,区長の特別行政職化を一つの方向と考えておりますが,法的課題も承知しておりますので,当面,現在の区長のもとでの財源と権限の強化及び組織機構の見直しについて,他の政令指定都市の実態も踏まえながら,機能の強化に向けて,関係団体との協議も含めて具体的な検討をしてまいりたいと考えております。  次に,区民会議についてでございますが,地域には区内外においてさまざまな分野で活動し,かつ活躍されている多様な市民がいらっしゃいます。それらの人々は本市のまちづくりにとりまして大変貴重な人材であり,これまでにも各区のまちづくり推進組織や区政推進会議等の場で御協力をいただいているところでございます。今回の区民会議につきましては,これらの実績を踏まえて,市民の方々の専門知識や豊富な経験を生かすことにより,地域の諸問題の解決を図っていく場にできるのではないかと提起させていただいているところでございます。区民会議の構成は,市民の方々に加え,町内会や区長,そして市議会議員,県議会議員の方々に御参加いただくことを想定しており,この会議で議論された事項を市政あるいは県政,それぞれの場において反映を図ることで,大きな成果を生み出すことができるのではないかと考えております。また,区民会議での協議事項や運営方法等については,今後,関係者の皆様と具体化に向けた検討を進めてまいりたいと考えておりますので,市議会におかれましても十分に御検討をいただきますよう,よろしくお願いいたします。  次に,長期保有土地の対策についてのお尋ねでございますが,土地開発公社の保有する土地につきましては,経営健全化計画に基づき,国の財政支援措置を受けながら,簿価総額の半減を目標として計画的に買い戻しを進め,供用済み土地などの早期解消を図るとともに,不要となった用地の民間への売却を推進するなどの対策を平成17年度までに着実に実施していくことが,大変重要なことと考えております。また,保有期間が長期化している先行取得用地につきましては,民間の資本と能力を活用したPFI方式を初めとする新事業手法,公設民営方式,民設民営方式などの柔軟な手法を導入することにより事業の進捗を図り,できるだけ早期に土地の買い戻しを行うとともに,行政で利用目的がない土地については民間による土地の有効活用を進めるなど,早期に長期保有土地の縮減を図ってまいりたいと考えております。  次に,川崎縦貫高速鉄道線についてのお尋ねでございますが,初めに,研究会の検討項目についてでございます。研究会では,新技術の導入等による事業費の縮減策,需要予測の検証,社会経済情勢を踏まえた事業採算性の点検,さらには2期区間の具体的ルートなどを検討してまいりたいと考えております。また,検討の手法といたしましては,専門家,市民などによる市長の諮問機関を設けて検討をお願いしたいと考えております。なお,検討期間はおおむね半年間程度を予定いたしております。  次に,今後のスケジュールについてでございますが,初期整備区間の都市計画素案及び環境影響評価方法書の概要について,12月17日から市内7カ所で説明会を開催し,環境影響評価方法書の公告・縦覧を来年1月8日から2月21日まで実施する予定でございます。その後,平成14年度の早い時期に,再度,都市計画素案の説明会を開催し,これらの結果を踏まえて,来年夏ごろには都市計画案及び環境影響評価準備書の公告・縦覧並びに説明会を予定いたしております。  次に,国際環境特別区についてのお尋ねでございます。川崎臨海部は,明治以降,我が国の産業発展の中心地として重要な役割を果たしてまいりましたが,とりわけ戦後は,公害問題の克服を通して市民に環境を重視する意識が浸透するとともに,企業自身もさまざまな環境技術が開発され,その後の発展につながりました。その一方で,国土の均衡ある発展の名のもとに,工場分散政策が国の産業政策の柱となり,その影響,また産業構造の転換や経済のグローバル化の進展により,地域活力の低下と低未利用地が発生しつつあります。臨海部の再生には低未利用地を有効に活用しつつ,地域の活力を高めることが不可欠でありますが,私は,環境に対する市民の高い意識と企業の高い技術を踏まえて,川崎臨海部を国際環境特別区とし,環境対応型産業集積のモデル地域としてという観点から,再生を図ってまいりたいと考えております。  その具体的なイメージといたしましては,川崎臨海部の企業が公害対策のため有している環境対策技術は,今や世界でもトップレベルにあることから,その技術を活用し,さらに新たな環境関連産業の集積を図り,産業の活性化のみならず,地球環境レベルでの貢献を目指してまいりたいと思っております。そのための象徴的な事業といたしましては,川崎臨海部立地企業が培った環境技術の移転促進に関する事業,または発展途上国からの環境技術研修生の受け入れに関する事業,環境産業関連の研究開発型企業や研究機関の集積,さらには海外からもすぐれた環境関連産業の積極的な誘致方策等が挙げられます。また,緑豊かで,市民が水際線に接することができる空間の整備など,臨海部自体の環境の向上も不可欠だと考えております。  行政のできる取り組みと今後のスケジュールにつきましては,現在,産・官・学で構成する川崎臨海部再生リエゾン研究会において,本年度末を目途に具体的な方策について検討が進められておりますので,エコタウン事業や融資制度など,これまでの取り組みとあわせてその検討結果を踏まえながら,取り組んでまいりたいと考えております。  次に,川崎臨海部再生リエゾン研究会そのものについてのお尋ねでございます。御指摘のように,先月30日に第2回の川崎臨海部再生リエゾン研究会が開かれましたが,臨海部の再生が最重要課題であると認識し,訴えてきた私といたしましては,臨海部と密接な関係のある18社の産業界の方々と学識者の方が一堂に会して,これからの臨海部について真剣に御議論をいただいている雰囲気に大変勇気づけられたところでございます。私は,川崎臨海部の企業が公害を克服し,これまで培ってきたすぐれた環境技術を生かし,環境対応型産業集積のモデル都市としての再開発を進める国際環境特別区を再生の方向と考えておりますが,リエゾン研究会の中間報告の内容につきましては,環境を中心に産業を再生し,雇用を創出することが都市の再生につながり,日本の再生にもつながるとする基本方向はまさに私の考えと一致するものであり,また,提案されました財源確保の手法やリエゾンセンター等の推進組織,必要なインフラ整備,国の支援措置などについても今後大いに参考にさせていただきたいと考えております。いずれにいたしましても,年度末には基本的な考え方がまとまると伺っておりますが,これを市として受けとめ,どのように実効性のある施策として反映できるか,課題を整理した上で,できるものから平成14年度にも実行してまいりたいと考えております。  次に,環境科学総合研究所についてのお尋ねでございますが,初めに,整備の現状についてでございます。平成12年度に環境科学総合研究所整備委員会で,整備に係る基本的事項について検討を行い,基本計画策定調査報告書を取りまとめたところでございます。現在,その整備に当たり,PFIを含む新事業手法の可能性について検討しているところでございます。調査報告書についての見解でございますが,同報告書は,公害研究所などの現行3機関の統合を前提として,機能,組織,業務及び施設の内容について取りまとめたものでございます。その主な機能としては,今日の複雑多様な環境,保健問題に総合的な対応が必要な,例えばディーゼル車排ガス対策,ダイオキシン類等の化学物質対策,地球温暖化対策,細菌や毒物からの健康危機管理対策などに積極的に取り組むことといたしております。しかしながら,環境問題に係る産・学・官連携や公害防止技術に係る国際的な貢献,さらには市民が参加できる環境教育,学習の分野など,具体的な取り組みについて,なお検討の余地があると考えているところでございます。  次に,環境総研の整備手法や位置づけについてでございますが,まず整備手法につきましては,本年度のPFIによる整備の検討結果を踏まえて推進してまいりたいと考えております。さらに,今後,環境総研を産・学・官連携による環境問題の研究活動の拠点として位置づけることも検討し,早期の着工を目指してまいりたいと考えているところでございます。  次に,工業等制限法についてのお尋ねでございますが,工業等制限法につきましては,産業構造と経済情勢の急変及び少子化の進行等,社会経済環境は大きく変化しておりまして,人口と産業の過度の集中を防止するという法律の目的を達成する手段として,合理性,有効性を失っているという観点から,12月4日に開催された国の都市再生本部第5回会合において,廃止を含め抜本的に見直すものと決定がなされ,また,12月20日に開催されます国土審議会第5回首都圏整備分科会で,廃止の方向で意見がまとまると聞いております。経済活動のグローバル化や技術革新が進展する中,同法の廃止によりまして,これまで困難でありました大学等の立地が可能となり,企業との円滑な連携や交流が図られるとともに,既存企業の市内での事業拡大や事業集約,また,地方に立地する企業や外国企業等の立地が容易となりますので,生産機能と基盤的技術の向上並びに雇用機会の拡大が図られ,本市が持っているものづくり機能の回復につながるものと考えております。また,リエゾン研究会での議論や資源循環型産業の拠点形成を目指すエコタウン構想の進捗状況等を踏まえまして,環境対応型産業の集積に向けまして誘致活動を広域的に展開し,優良企業の誘導に取り組んでまいりたいと考えております。  次に,広域防災拠点の誘致に対する見解についてのお尋ねでございますが,国の都市再生プロジェクトとして第1次決定されました基幹的広域防災拠点は,首都圏において大規模かつ広域的な災害が発生した際に,広域的な救助活動や,全国や世界からの物資等の支援の受け入れといった災害対策活動の核となる現地対策本部機能を確保するため,水上輸送等と連携した拠点を東京湾臨海部に整備するものでございます。本市臨海部は首都圏の扇のかなめに位置し,陸,海,空の交通の要衝に立地しております。特に浮島・東扇島地区は,隣接して民間物流倉庫,耐震強化岸壁,小型船だまりなど,他の候補地にはない優位性があり,広域防災拠点として最適であると考えております。広域防災拠点の整備によりまして臨海部の防災性向上が図られるとともに,空洞化の進む京浜臨海部活性化の起爆剤となり,さらに平時は公園としての機能を持つため,親水性の向上,緑の再生に寄与できて,市民待望の施設となると思います。したがいまして,私はぜひ川崎臨海部に誘致したいと考え,去る11月20日に,神奈川県知事とともに,防災担当大臣,国土交通大臣政務官等,関係機関に要望を行ったところでございますが,さらに誘致に向けて積極的に国に働きかけてまいりたいと考えております。  次に,港湾関連出資法人検討委員会の答申と今後のスケジュールなどについてのお尋ねでございます。初めに,この検討委員会は,港湾を取り巻く環境の変化や今日的な第三セクターの状況などを的確に把握するため,コンテナターミナルやFAZ事業について,その将来を見据えた運営主体のあり方などを検討していただくため諮問したものでございます。学識経験者,弁護士,公認会計士などの有識者がその専門性を十分に発揮され,真摯な議論をいただいたものでございますことから,答申につきましては最大限尊重してまいりたいと考えるものでございます。答申内容につきましては,経営分析結果などを速やかに検証しながら,官のノウハウだけでなく,民間の活力も取り入れた効率的経営といった視点に立って,調整してまいりたいと存じます。  次に,今後のスケジュールにつきましては,本市として答申をどのように受けとめるべきか,速やかに検討してまいりたいと存じます。その上で,両事業にかかわる株主などの関係者と調整し,できる限り早期に適切な対応を図ってまいりたいと存じます。また,市民への説明に当たりましては,議会を初めホームページの活用など,さまざまな機会を通じて情報公開に努め,今後の事業を展開してまいりたいと存じます。  次に,新産業創造支援施設についてのお尋ねでございます。神奈川県との協議経過等についてでございますが,平成12年秋から,株式会社ケイエスピー及び神奈川県を初めとする主要株主と協議をしてきたと報告を受けております。神奈川県は,株式会社ケイエスピーが県主導の第三セクターであるとの見解に立ち,この計画を実施した後の同社の経営収支等については極めて慎重でございまして,この点で本市と大きく見解が分かれております。また,時間的制約もありますので,株式会社ケイエスピーを活用した手法については,採用しないことといたしたものでございます。  次に,今後の新川崎地区における事業展開についてでございますが,市内に立地する既存企業の活性化や新産業の創造は,地域経済の発展にとって極めて重要なことと考えておりますので,新たな事業手法について検討するよう指示したところでございます。  次に,保育事業についてのお尋ねでございますが,まず待機児童対策についてお答えいたします。基本的には,国の待機児童ゼロ作戦との整合性を図りながら,認可保育所の整備を中心に据え,これに本市の独自事業でございます地域保育園などの認可外保育施設事業を,その地域の保育需要に合わせ柔軟に推進することにより,保育受入枠の拡充を図り,待機児童を解消してまいりたいと考えております。  次に,地域保育園の指導育成と援護についてでございますが,地域保育園は,本市の保育受入枠の拡充施策の一つとして位置づけをし,認可保育所に準じたサービスの提供を目標に,指導育成を図ってまいりたいと考えております。また,運営費の援護につきましては,入所児童の処遇改善を図るため,児童援護費や乳児加算などの助成を行っておりますが,今後につきましても引き続き充実に努めてまいりたいと存じます。  次に,保育園条例の一部を改正する条例の制定についてでございますが,みぞのくち保育園の委託に当たっては,保育所が保護者にかわって保育をすることを目的とする児童福祉施設であり,かつ通所する児童の心身の健全な発達を図る役割も有しておりますので,保育所の運営について,熱意や高い見識,十分な経験を有し,利用者の信頼にこたえられる一時保育など,多様な保育サービスの提供が期待できるという点に特に配慮をし,委託先を選考したものでございます。また,既存の公立保育所の運営につきましても,現状を継続するという考え方を改め,事業に係るコストなどを再点検し,改革に向け検討をしていかなければならないものと考えております。現在,このような考え方のもとに,児童福祉審議会からいただいております意見具申や国の民間活力を活用し,公設民営方式による保育所の整備を図るという考え方を踏まえ,検討を進めているところでございます。  次に,文化芸術振興策についてのお尋ねでございますが,21世紀の市民社会は,文化芸術が大きな役割を果たす時代であるということは十分に認識しております。文化芸術は,互いの立場や生活様式を理解する最も確かなものの一つで,そこから生まれる理解と尊敬,さまざまな交流は,人々の心のつながりや心豊かな市民社会の形成に欠かすことのできない重要な要素と考えます。したがいまして,これらを視野に入れながら,市民の文化活動を支援しつつ,川崎という土地柄や市民活動などの特性を生かした川崎らしいオリジナルな文化の振興を図ってまいりたいと存じます。
     次に,川崎駅西口文化ホールについてのお尋ねでございますが,文化ホールは平成15年末の竣工を目指し,市制80周年に当たる平成16年7月に開館する予定で,現在,準備業務を進めているところでございます。本市の取り組みについてでございますが,このホールは,川崎駅前という交通至便な立地条件を生かし,市民の文化活動や国際交流など,さまざまな文化交流,交歓の場となるよう,首都圏における特色あるホールとしての運営を展開してまいりたいと存じます。本市は,全国,世界で活躍する多くの市民の方々に恵まれておりますので,こうした方々の御協力をいただきながら,川崎らしいオリジナリティーに富んだ文化の拠点となるように工夫を凝らし,川崎駅周辺の商業業務機能と連携するとともに,他の文化施設などと一体となって,地域全体の魅力が相乗的に高められるような施設として,位置づけをしてまいりたいと存じます。  次に,大学設置についてのお尋ねでございますが,さきに開催された,国の都市再生本部第5回会合におきまして,近年の社会経済情勢の変化に伴い,これまで大都市部における産業や人口の集中を防止するため,工場及び大学等の新増設を制限してきた工業等制限制度の廃止を含めた抜本的な見直しの方向性が示されました。私は,都市や産業の再生,また新規産業の創出や国際競争力の強化といった面からも,一定規模の集積と,産・学・官の連携強化は今後ますます重要になってくるとともに,大学の果たす役割や必要性は大変高いものと認識しているところでございます。  なお,大学設置に当たりましては,大学設置基準など,他にも制約がございますので,こうした制約の緩和や撤廃に向け,関係する省庁に対しまして積極的に働きかけてまいりたいと考えております。また,これらを踏まえた上で,工業都市として発展し,公害問題を克服してきた本市の歴史的背景や,高齢化,高度情報化,国際化といった時代の要請を考慮に入れるとともに,川崎で育ち,地元川崎に貢献していただける「川崎人」の人材育成を目指し,御指摘の分野を初め新鶴見操車場跡地も含めた立地場所など,本市の立地特性を生かした21世紀にふさわしい大学について,今後,議会や多くの市民の方々の意見を聞きながら,まずは庁内において研究してまいりたいと存じます。  次に,中学校給食についてのお尋ねでございますが,現在,試行実施しております2校の状況につきましては,川崎市中学校給食実施事業準備委員会において,栄養バランスや味のこと,弁当持参の生徒と仲よく食事をすること,教職員の理解と協力を得ること,調理委託業者と連携すること,よりよい運営方法へ向けて改善すること等の観点から助言をいただく中で,一定の評価を得ております。各区1校ずつの拡大についてでございますが,学校の地域性,規模,学校環境や業者の選定など,さまざまな課題について研究しながら,進めてまいりたいと考えております。複数メニューの実施につきましては,献立作成上の課題,調理委託業者の作業能力や安全管理に関する課題もございますが,基本的には望ましいと考えますので,今後も引き続き検討してまいりたいと考えております。  次に,新幹線駅設置実現についてのお尋ねでございますが,本市は首都圏の中心部に位置し,東京,横浜いずれに対しても交通至便な地理的条件を備えております。さらに,川崎市内に新幹線駅の設置がかなうものであれば,それこそ川崎市民の大きな利便性の向上につながり,さらに沿線地区の発展に寄与することと考えております。過去にJR東海と設置に向けた協議を行いましたところ,高速性確保の観点から,運行上の問題,小杉地区については構造上の問題などのほか,費用負担,さらには駅周辺の整備等の条件が必要であると聞いております。しかしながら,中原区内での新駅設置につきましては多くの市民要望もございますので,こうした市民運動とも連携を図りながら,今後,積極的にJR東海を初め関係機関に要望してまいりたいと考えております。  次に,JR南武線の危険な踏切の解消についてのお尋ねでございます。踏切における事故の解消及び交通渋滞の緩和につきましては,重要な課題と考えておりますので,次期JR南武線の連続立体交差事業といたしましては,矢向駅から武蔵小杉駅までの区間で延長約4.6キロメートル,除却いたします踏切は9カ所を予定いたしております。この区間の事業化につきましては,平成14年度には庁内に検討委員会を設置し,調査検討を進めてまいりたいと考えております。  次に,JR南武線についての他の幾つかのお尋ねでございますが,まず貨物列車の運行につきましては,貨物列車を武蔵野南線に移行することにつきまして,本市といたしましても,かねてからJR東日本に申し入れを行ってきたところでございます。JR南武線の貨物列車の運行につきましては,昭和51年,武蔵野南線に一部移行し,さらに平成10年には石灰石の貨物輸送が廃止され,減少してきており,現在では,臨時列車も含め1日上下4本が運行されているところでございます。今後も引き続き申し入れを行ってまいりたいと考えております。  次に,JR南武線の溝ノ口駅,中野島駅及び稲田堤駅についてでございますが,本市といたしましてはJR東日本へ,臨時改札口など駅改良につきましてかねてから要請をしてきたところでございます。JR東日本からの回答といたしましては,駅舎改良等に多大な工事費がかかり,さらなる要員が必要となるということで,新たな改札口の設置は現時点では計画されていないとのことでございますが,市民の安全と利便性を確保する観点から,今後ともあらゆる機会をとらえ,引き続きJR東日本に改札口等の設置を強く要請してまいりたいと考えております。  次に,踏切の遮断時間の短縮改善についてでございますが,歩行者及び自動車等の交通量が多いJR南武線の踏切につきましては,安全かつ円滑な通行ができるよう,JR東日本に要望してきたところ,踏切遮断時間制御装置が塚越踏切を初め9カ所に設置されたところでございます。今後も,神奈川県交通安全対策協議会踏切対策部会の場などを通じて,機会あるごとにJR東日本に対し,歩行者及び自動車等の交通量が多い踏切につきまして,安全かつ円滑に通行できるよう,遮断時間の改善を要望してまいりたいと存じます。  最後に,向ヶ丘遊園跡地の保全についてのお尋ねでございます。向ヶ丘遊園地を含む生田緑地は,景観上,自然環境の保全の上からも,多摩丘陵の緑の根幹をなす重要な地域と認識しているところでございます。目下,当該地の保全に向けて,本市としての基本方針を策定するため,庁内に向ヶ丘遊園跡地利用検討委員会を設置して,その活用方策や財源確保等について検討しているところでございます。御指摘のように,市民の方々の貴重な御意見や,一緒になって保全していきたいというお気持ちを大事にいたしまして,市民の方々と一緒になって,できるだけ保全していけるように努力をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 教育長。    〔教育長 松下充孝登壇〕 ◎教育長(松下充孝) 教育委員会関係の御質問にお答え申し上げます。  川崎市立高等学校の平成13年度の就職状況等についての御質問でございます。初めに,川崎市立高等学校における求人状況でございますが,9月現在で求人事業所総数は1,707社でございます。次に,10月31日現在の調査結果によりますと,川崎市立高等学校の就職希望者総数は359名,就職内定者総数は225名,就職内定率は62.7%でございます。  次に,フリーターを志向する生徒の特徴として,正式雇用ではなく,パート,アルバイトなどを積極的に希望したり,外国留学など何らかの将来への目標を持って準備したり,無気力で進路に全く希望を持たないなど,さまざまな実態がございます。各学校における進路指導のあり方として,生徒一人一人にとって目的意識を持った進路選択,生き方探求としての進路意識の一層の向上を目指す進路ガイダンスや進路指導の充実に努めているところでございます。また,職業体験学習を取り入れて,社会で生きる生徒の育成を目指し,職業観,勤労観の育成や,就職に必要な知識,技能を身につけるための指導も行っております。  次に,就職への対応についてでございますが,求人状況が低下している中,求人開拓への取り組みとして,企業説明会へ積極的に参加したり,卒業生が就職している企業や,過去からつながりのある企業へ訪問するなどとともに,公共職業安定所,川崎商工会議所等と一層の連携を図っているところでございます。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 市民局長。    〔市民局長 髙井弘勝登壇〕 ◎市民局長(髙井弘勝) 市民局関係の御質問にお答えを申し上げます。  市内の失業者の実態についての御質問でございますが,川崎市内の完全失業者につきましては,国勢調査によって把握しているところでございまして,昨年,実施された調査内容は現在集計中とのことでございます。なお,総務省統計局が実施しております労働力調査における平成13年10月の神奈川,埼玉,千葉,東京の南関東地域の完全失業率は4.9%で,前年同月比0.5ポイントの増となっており,完全失業者は89万人で,前年同月比8万人の増加となっております。参考でございますが,川崎市内職業安定所における平成13年10月の雇用保険受給者数は1万145人で,前年同月比493人の増加となっております。また,同月の月間有効求職者数は2万1,955人となっており,前年同月比で1,421人の増加となっております。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 経済局長。    〔経済局長 君嶋武胤登壇〕 ◎経済局長(君嶋武胤) 経済局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,緊急地域雇用特別交付金についての御質問でございますが,平成11年度から実施しております緊急地域雇用特別交付金につきましては,3カ年で約7億4,000万円の事業を実施いたしております。事業内容は,教育・文化関係が7事業,福祉関係が3事業,環境・リサイクル関係が6事業,その他8事業となっております。  次に,今回の国の補正予算にかかわる交付額でございますが,今年度から実施されます新たな緊急雇用創出特別交付金事業は平成16年度までの4カ年の事業期間で,本市に対しまして全体として約10億9,000万円が神奈川県から交付される予定となっております。その取り組みにつきましては,制度の枠組みもございますので,現在実施しております交付金と同様な教育・文化,環境,地域振興等の事業を想定しておりますが,厳しい雇用情勢の中で,少しでも雇用創出効果の高い事業を実施するよう,関係局と連携して努めてまいりたいと考えております。  次に,市内企業の経営状況についての御質問でございますが,過日開催いたしました川崎市産業振興協議会におきまして,各業界の委員の方々からそれぞれ厳しい経営状況についてお伺いをいたしたところでございます。データの面から申し上げますと,直近の市内民間金融機関実施の市内中小企業の景況調査では,第3四半期,7月から9月期の景気動向指数が3四半期連続の悪化を示しております。また,市内倒産企業につきましても,1月から10月までの累計で,前年に比べ件数で22%,金額で46%ふえている状況でございますので,市内企業の経営状況には大変厳しいものがあると認識いたしております。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 健康福祉局長。    〔健康福祉局長 柏木靖男登壇〕 ◎健康福祉局長(柏木靖男) 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,特別養護老人ホームの整備についての御質問でございます。まず,中原区第2宮内地区特別養護老人ホームの計画についてでございますが,本計画につきましては,民間篤志家の全面的な協力により,本年7月より本市と計画内容等の協議を重ねていまして,基本実施設計を進めているところでございます。計画内容につきましては,入所定員120床,ショートステイ10床を併設し,14年度に建設に着工し,15年度完成に向けまして関係局と協議を行っているところでございます。また,本計画につきましては,当面5カ所,500床程度の整備目標の一つといたしまして,27番目の整備として位置づけているところでございます。  次に,平成14年度以降の完全個室化やユニットケア方式による特別養護老人ホームの整備についてでございますが,本市におきましては,従来から都市部における建設用地の確保の困難さ等から,整備計画の目標量には達していない状況にございまして,現時点におきましては民間の協力や利用可能な公共用地などのさらなる活用を図り,当面,入所申請者の待機解消を優先いたしまして,できるだけ定員規模の大きい施設の整備を進めてまいりたいと存じます。しかしながら,本市といたしましても,新しい整備手法の必要性は認識しておりまして,本年度設計中の幸区内特別養護老人ホームに一部グループケアユニット化が取り入れられるよう,民間設置法人において具体的な検討をお願いしているところでございます。  次に,国民年金についての御質問でございます。初めに,新たな無年金者の発生を防止する本市の対策についてでございますが,引き続き区役所窓口における国民健康保険との同時加入を促進するとともに,国及び県との連携した年金広報の実施並びに創意工夫した市独自の広報を実施してまいりたいと存じます。  次に,窓口事務の主な変更点についてでございますが,保険料徴収事務,適用対策事務等は国へ移行されることとなり,被保険者の異動届,免除申請,年金の請求等の受付事務については,引き続き市町村の業務となります。なお,これに伴う人員の見直しについてでございますが,平成14年4月から実施されます国民年金保険料半額免除制度に係る事務量の増大等も考慮し,適正な職員配置に向け調整を図ってまいりたいと存じます。  次に,年金システムの変更についてでございますが,保険料収納部分の削除,半額免除制度への対応等が必須課題となっており,これら法改正に伴う年金システムの修正に係る費用については,国に対して事務費として交付されるよう要望しているところでございます。  次に,国民年金協力員の再就職につきましては,国民年金行政への長年の貢献にこたえられるよう,対応を図ってまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 福地由矩登壇〕 ◎まちづくり局長(福地由矩) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  川崎駅北口地区第3西街区市街地再開発事業についての御質問でございますが,再開発組合は,参加組合員でありました株式会社マイカル総合開発が,本年9月14日,民事再生法の申し立てを行ったため,今後の事業見通しが不透明になったことから,10月8日に施設建築物工事を一時休止いたしました。その後,事業を完成させるために,新たな参加組合員の選定,金融機関との調整,組合運営費の縮減を図るなど,大変な御苦労をなさっておりました。  市といたしましても,この間,国及び県との協議調整を図るなど,早期工事再開を目指し,指導,支援をしてまいりましたが,再開発組合では新たな参加組合員の選定に当たり,従前の事業計画を変更しないこと,また,平成15年8月工事完成の事業スケジュールを遵守することなどを条件とし,多数の申し出の中から,この条件を引き継いでいただける東京建物株式会社を選定し,12月4日に開催された再開発組合臨時総会におきまして,新たな参加組合員として決定されたものでございます。したがいまして,既に工事が再開されておりますので,当初の事業計画,事業スケジュールに大きな変更はないものと考えております。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 志村議員。 ◆42番(志村勝) それでは,再質問と要望をさせていただきたいと思います。  まず,議長さんに御見解をお伺いしたいと思いますが,阿部市長の方から,今回の新しいスタートに当たっての「市政への考え方」が述べられました。特にその中で,市民投票制度,区民会議,市長の任期を3期12年に制限する条例,このような形で,今までにはない新たな課題について,私はこのように考えている,進めていきたい,議会でもぜひとも検討してほしい,というような率直な投げかけがされたわけでございます。市長は,議会とともに市民の目線に立って,しっかり市民にこたえていきたいという,そういった思いを,私はしっかり受けとめていきたい,こんな思いを持っているわけでございます。どのような形で議会で協議ができるような場が持てるのか,この辺はいろいろあろうかと思います。各派のいろいろな御意見もあろうと思いますし,ぜひ議長さんに,今後各会派とも協議をしていかれるような,そういう取り扱いをお願いしたいと思いますが,議長の見解を伺っておきたいと思います。  市長に伺います。区長の特別行政職について,また,区役所等における市民サービスの向上と仕事の効率について,市長は率直に法的な課題も承知の上で考えているということで,区長は,今現在,事務吏員であるという地方自治法との問題だとか,また,最近,総務省のいろんなやりとりの中での,特別職として考えていくことは難しいというような,国におけるやりとりだとか,いろいろあるわけでありますが,当面,現在の区長のもとで,そういう中でも財源,権限の強化を具体的に検討していきたい,こういうことでございますが,いつごろをめどに,人事絡みにもなると思いますけれども,現行の区長さんのもとで,現状の縦割り行政が現実に今ある中で,どんなふうに変えていくことが可能なのか,考えられるのか,示していただきたいと思います。ちなみに,横浜市ではそれぞれの区長さんが,公園だとか,土木の関連のお仕事だとか,こういうことが委任されている,そういったことがあるわけでございますが,ぜひこの辺についても踏まえた上で,川崎市の考え方,市長さんの考え方をお示しいただきたいと思います。  それから,平成15年から住民基本台帳カード,御承知のことだと思いますが,住基カードがスタートするということで,今日まで大変準備をしてきているわけであります。行政サービスコーナーも,毎年何カ所かふえてまいりました。現在は,自動交付機でありながら自動交付機の機能が生かされていない形になっておりますが,これも,例えばついこの間,松戸市,またいろんな市役所を聞いてみましたら,市役所のところにもこの機械を置いて,今はそれぞれ皆さんが独自のカードで,住民票,印鑑証明等を交付しているようでございます。この住基カードがスタートしますと,市民の皆さん,御希望の方はICカードになりますので,非常に機能豊かな中での便利な形での対応ができる。区役所の中に自動交付機を置くようなことだとか,また行政コーナーの拡充の件だとか,またコンビニエンスストア,出前サービスというような活用も含めて,さらには郵便局のワンストップサービスとの絡みだとか,よりよい,市民に対する,本当に市役所のサービスというのは行き届いているな,またスピーディーな対応ができるなというようなことをどうお考えになっていらっしゃるのか,ぜひお聞かせいただきたいと思います。  それから,長期保有土地でございます。ついこの間までは低未利用地だとか,中にはいろんな表現があるわけでございますけれども,具体的に南伊豆の市民利用の施設の問題だとか挙げさせていただきました。来年の2月6日に判決が出るということでございますし,いろんな厳しいことも聞いているわけでございます。東和町の市民保養の交流施設につきましても,一体川崎市はどうなっているのと,10年間もほったらかしにしてと,東和町の方々からは大変強い市の取り組みを求められているわけでございます。市政も阿部市政にかわり,意欲あふれる市長の中で,ある程度見直しをするもの,また,これはしっかりしていくものとの判断がきちんとつけられる,そういった状況の中でご判断をいただきたいと思います。しかし,私は早い時期にこれは結論を出すべきじゃないかと思いますので,これを伺っておきたいと思います。  縦貫地下鉄についてでございますが,専門家,市民などによる市長の諮問機関を設置して,半年間程度で検討するということでございます。建設コストの問題,大変重要な課題だと思いますが,これについてどういう形で取り組んでいかれるのか,また,どんなお考えを持っていらっしゃるのか,また,運政審の範囲以内で変えられる可能性,何が変えられるのか。きのうのやりとりですと,何か変えられる部分というのは余りないのかなと。しかし,経営の採算性ということ,また利用者の利便だとか,いろんなことで考えると,多少なりとも変えなければいけない部分というのは,率直にあるんじゃないかな。今,現状としてはいろんな制約があって,言えないということなのか,考えている,またはもう少し待ってほしいということなのか,その辺をちょっと聞かせていただきたいと思います。ある面では採算を考えれば,ルートのことも少しはいじらざるを得ないんじゃないか,こんな思いもするわけでございますが,率直にお聞かせいただきたいと思います。  それから,新幹線の川崎停車の問題でございますが,これは要望にとどめさせていただきたいと思います。今,中原区のいろんな各団体,商店街等もそうでございますが,市民運動を起こそうということで声が挙がっておりまして,経済界,諸団体を巻き込んで,市長さんと一緒になって,こういう新幹線の川崎停車があることによって,小杉近辺の新しいまちづくり,また機能的な,また交通的なアクセスも踏まえて,非常に大きな経済の活性化にもつながっていくんじゃないかと思いますので,しっかりしたこの辺の― 私どももこういう市民団体の方々と頑張っていきたいと思いますが,市長さんにもその先頭に立っていただくようなことを要望しておきたいと思います。  中学校給食についてでございます。今現在,南北2校で試行中なんですが,先日,私どもも行ってまいりまして,生徒さんにも大変好評― 生徒さんじゃなくて,実際に担当して中心的な責任者になっている教頭先生も,「こんなにおいしいし,これはいいことだ」というお話を聞いてまいりました。また,思ったより負担がないということで,その辺も御判断をいただいた声も聞いているわけでございます。今のこの外部委託,デリバリー方式,お弁当との併用,お母さんの真心からのお弁当を持ってこられる方々も,お母さんとまた違う給食も食べられるというような状況になっておりますし,選択メニューのことも今まで言っているわけでございますが,我々は今いろんな学校の関係者の方々に要望を聞いております。そうしますと,北部の方でも,またさらには中部でも,いろんなところで,うちでやりたいんだけれども,手を挙げているんだけれども,試行が何か2校になってしまった,財政的な問題なのかな,でも早くやりたいという声を聞くわけでございます。いろいろ財源的なことも聞きましたが,これについては試行の段階でもそんなにかかるようなことじゃないようでございますので,せめて南中北ぐらいの試行については,その後の全市的なスタートにかかわると,川崎は細長いところでございますので,生徒のいろんな要望等,またいろんな条件等もありますので,ぜひもう少し拡大することを御検討いただきたいと思いますが,伺いたいと思います。  臨海部の再生についてでございますが,国際環境特別区の具体的なイメージ,本当に申しわけないんですが,私もまだちょっとわからない部分があるんです。しかし,臨海部の再生は非常に大事だと,ここが大きな川崎の再生につながっていくという市長さんの思いはよくわかります。環境科学総合研究所との関連でちょっと伺いたいんですが,環境科学総合研究所につきましては,御案内のように,川崎は公害の町ということで大変な時期がございました。今日まで多くの職員の方,また市民の皆さん,いろんな各関係団体等で,本当にきれいな川崎になりました。今回は,衛生研究所,公害研究所,公害監視センターの3つを集約するということと,環境の新たな取り組みをということで,前の市長さんもこれを公約として早くということで進めてきているところでございましたが,国際環境特別区というとらえ方の中で,ぜひとも新たなこの辺のかかわり,またどういう位置づけになるのか,この辺を含めてお伺いしたいと思います。  市立大学の構想についてでございますが,川崎らしいIT,情報,バイオなど,そういった分野を取り入れた大学にぜひしてほしいという,こういう思いで伺いました。長崎のシーボルト大学に私も直接伺いまして,学長さんといろいろ懇談をしてまいりましたが,ここももともとは看護の大学で,短期大学だったんです。これは情報関係,またいろいろ含めて,4年生の大学で大変充実した大学になっております。川崎も看護短大はぜひ4年化に向けて考えていくべきじゃないかという気もしますし,新鶴見操車場のことも述べさせていただきましたが,この辺の中での取り組みについても再度伺いたいと思います。  これは健康福祉局長に伺いますが,特別養護老人ホームについてであります。今回新たに中原区の宮内4丁目に,中原区としては5カ所目の特養の見通しがついたわけでありまして,これは知的障害者施設と一緒になった──宮内の今進めているものと近いんですよね。非常に近いところに新たな宮内第2特別養護老人ホームができるということで大変喜んでおりますが,今までは在宅介護支援センターをそれぞれ特別養護老人ホームには配置する,そして各区ごとのバランスを考えて建設計画を進めてこられたわけですが,今日の新たな取り組みを見ますと,今までの考え方というのは変わってきているのかどうか。ある面ではこれだけ待機していらっしゃる方が多いんだから,できるようなところがあればどんどんつくろう,こういう方向になっていたんですよね。これを確認したいと思います。 ○議長(小泉昭男) それでは,議長見解についてのお尋ねでございますが,あらかじめ議会側に検討を希望されるものが項目として示されております。いずれも大変重要な案件でございます。現在,この件を含めまして,「市政への考え方」について,各会派の代表質問を行っているところでもございますが,その受けとめ方,理解については,各会派,各議員によって開きがあると思われます。今後,市長からの具体的な申し入れ,説明を受けた中で,副議長とも相談をさせていただき,その必要性を判断した上で,本職として誠実に対処してまいりたいと思います。  市長。 ◎市長(阿部孝夫) それでは,お答えいたします。  まず最初に,区長権限の強化についてのお尋ねでございます。初めに,区長権限の拡充につきましては,現在その具体的な内容を検討しているところでございますが,実効性を上げるためには,区長が責任を持って政策判断ができるよう,政策立案への参画や区長の決定要件,裁量範囲の拡大などが必要であると考えております。そのため,具体的な組織機構の見直しなども含め,検討内容が固まり次第,平成14年4月より実施できるものから実施してまいりたいと考えております。  次に,区長の特別行政職化についてでございますが,地方自治法など法的な課題の整理,あるいは組織機構の改正や仕事の進め方,さらには関係機関等との調整などがございますので,早くとも2年程度の検討期間は必要だと考えております。いずれにいたしましても,区長の総合調整機能や区長委任事項の拡充など,区政改革を進める中で実効性を見きわめながら,積極的に検討してまいりたいと考えております。  次に,自動交付機についてのお尋ねでございますが,証明書の自動交付機は,市民みずから,あらかじめ交付された本人識別カードを使用して,住民票の写し等の証明書交付を受けることができるものでございます。自動交付機を導入することにより,待ち時間の短縮,窓口の混雑緩和,申請手続の簡素化など事務の効率化,合理化に効果が期待されているところでございます。住民基本台帳ネットワークシステムの中で,希望者に住民基本台帳カードが平成15年8月から交付される予定でございますが,このカードは本人識別カードとしても利用が可能でございます。設置場所につきましては,国においても区役所等の施設から公共施設へと範囲拡大が検討されておりますが,民間施設への設置は認められていない状況でございます。なお,さきの国会において郵便局での事務取扱が法的に可能となりました。本市といたしましては,機器の保守管理,改ざん防止用紙の補給及び手数料の回収方法など課題がございますが,費用対効果を考慮しながら,設置場所を検討してまいりたいと考えております。  次に,市民保養施設用地についてのお尋ねでございますが,東和町市民交流施設用地につきましては,施設構想以来10年が経過しておりますことから,改めて事業の必要性等を含めまして,早急に検討して結論を出してまいりたいと思っております。また,南伊豆町市民利用施設用地につきましては,来年2月に東京高等裁判所の判決が予定されておりますので,私といたしましては,これらの問題をできるだけ早期に解決するという視点から検討して,結論を出してまいりたいと存じます。  次に,運輸政策審議会答申の範囲内での地下鉄事業の見直しの可能性についてのお尋ねでございます。初めに,ルートでございますが,答申を基本とした現計画を尊重した中で,道路や公園,学校等の公共公益施設の地下をできるだけ利用することにより,建設費の縮減を図れるものと考えております。また,駅位置につきましては,駅予定地の周辺諸施設の状況や利用客の増加策,利便性の向上,駅周辺のまちづくりなどさまざまな視点から研究し,調整したいと考えております。  次に,中学校給食についてのお尋ねでございますが,各区1校ずつの試行につきましては,現在実施している2校で一定の評価を得ておりますので,試行校の拡大に向けまして,来年度予算編成の中で検討してまいりたいと存じます。  次に,環境科学総合研究所についてのお尋ねでございますが,今後,臨海部において国際環境特別区における環境対応型産業の集積を進める中で,研究開発型企業との共同研究や,今までの知識を生かした公害防止技術等の交流などに積極的に取り組む必要があると考えております。大変重要な位置づけになると思っておりますので,その点を踏まえて具体化に向けた検討を進めてまいりたいと存じます。  最後に,看護短大についてでございますけれども,御指摘のように,短大を4年生大学に転換することについては,現実性がかなり高いと存じますので,その点も含めて検討を進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 健康福祉局長。 ◎健康福祉局長(柏木靖男) 第2宮内特別養護老人ホームについての御質問でございますが,御指摘のとおり,この場所は現在建設中の現場から大変距離的には近い位置にございます。したがいまして,ここの施設に限りましては在宅介護支援センターは設置をしないという計画でございます。また,従来は特別養護老人ホームの設置につきましては,御家庭との近隣等,また高齢者の状況等で地域バランスを中心に考えてまいりましたが,御案内のとおり待機者がまだたくさんおるということで,数的なものを早急に整備していかなければならないということがございますので,このような結果になったわけでございます。川崎市という細長い形状の中で,その辺は御理解をいただけるのではなかろうかと思いまして,この地に決定をした経過がございます。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 志村議員。 ◆42番(志村勝) 健康福祉局長,今の件でございますが,在宅支援センターを設置しないという方向なんですが,そうすると,従来の考えていらした,進めてきた,川崎市のこの施設の在宅介護体制の大きな変更になってくると思うんです。これはここでどうこうということはありませんので,どうあるべきなのか,ぜひ今後の中で,市民の皆さん,介護を必要とする,地域で在宅介護に取り組んでいらっしゃる方々の対応を含めて,対応をしっかり考えていただきたいと思います。  もう一つは,やっぱり今求められているのは,本当に入所したいけれども,入れない,そういう状況があるわけでありますので,新たな取り組みの突破口がもし― 今回は篤志家の方が御協力いただいて,こういったことになったわけでありますが,ぜひともいろんなところで望んでいる声にこたえていかれるように,しっかりした取り組みをお願いしておきたいと思います。  市長さん,中学校給食についてでございますが,来年度の予算編成の中でということでお言葉をいただきましたので,ぜひとも子どもたちのために積極的な― 本当に中学生,私もびっくりするんですが,朝,御飯を食べていかない子が多い。あるところの話なんですが,これは松戸の話でしたけれども,学校には来ないんだけれども,給食を始めてから給食だけは食べにくる。そして,そのときに先生があの子と話をしたいということで,一緒に御飯を食べながら,「どうしておまえ学校に来ないんだよ,一体今何をやっているんだよ,たまにはおいでよ,みんな待っているよ」というようなことだとか,そういった中から,学校へ来るような形になっている。本当に食事をしながら,先生と生徒のきずな,かかわり,そういった中での新たな一つの方向が見えてきているというような話も聞いていますし,先生方も,毎回そば屋から盛りそばをとっていたけれども,今度は栄養のバランスがいい給食がとれるようになったと喜んでいる声もあるわけであります。ぜひ子供たちの健康を考えると,いい体格をしているようだけれども,結構栄養のバランスの悪い中学生が多いという状況の中で,これから未来を担ってもらう中学生に対する給食の促進方をお願いしたいと思います。  縦貫地下鉄の件でございます。建設コストの問題についてお答えをいただいているわけでございますが,この辺の問題については,市長さんは今の計画でいくと,コストは高いと。ある程度このくらいまで下げるというか,新たなそういった取り組みの中で,市民の側に立った,かといってすばらしい地下鉄をつくるということからいって,従来の中身の中で変えられる可能性,運政審の範囲内,この辺を再度でございますが,どんなふうに考えていらっしゃるのか,伺いたいと思います。  それから,新しいこれからの市政,そしてその中の一角として区のあり方,そこの中心者としての区長の権限強化。ある病院の初診というのは,そこの病院で一番力のある,権威のある,決断が下せる,患者さんの判断をきちんとできる,そういう責任者が,例えばあるところは院長さんが,まず初診に出て,その患者さんの的確な判断をし,こういう処置をしようと治療に対する取り組みを決めて,その後行くというような形になる。そこの病院はすごく的確な,スピーディーな,そして患者さんに喜ばれているということを聞くわけでございます。  私は,行政のサービス,非常にいろんな観点から,市民から求められていることはありますが,1つには,やはり温かい対応,それからスピーディーな対応,さらにはきちんとその御本人の思いが伝わるような,特に最近は区役所の入り口のところの受付等でいろんな案内をしてくれる方がいらっしゃいますが,まだまだそこに座っていらっしゃる方々が──大変申しわけないんですけれども,福祉事務所なり保健所に,今福祉と介護の問題は一体的になってきていますが,あっちへ行ったりこっちへ行ったりというのはまだいまだに,区民の皆さんが区役所に行っても,自分の思うような温かい対応がなかなかしてもらえないという声も,残念ながら聞こえてくるわけでありまして,その辺について新たな区政のあり方,こういう対応をするということで,市長さん,松戸のことをまた出しちゃってあれなんですが,かつてあそこはすぐやる課なんていうので大変話が出ましたけれども,川崎はもうそんなところに負けないくらい,本当に心温かい,かといって市民の方,区民の方が御相談に来たときは,的確な案内なりきちんとした回答ができる,またそれに対するきちんとした取り組みができる,解決ができるようなことを,ぜひ市長さん,率直にどんなお考えを持っていらっしゃるのか,伺いたいと思います。  それから,臨海部のことなんですが,1点ちょっと御紹介させていただきます。神戸市のポートアイランドで,今,全国の脚光を大変浴びている取り組みをしていらっしゃいます。これにつきましては,ことしの7月ですが,ポートアイランドが環境省から一括受注して,民間企業と神戸市が協力してやっていることなんですが,事業系の生ごみをバイオガス化して,燃料電池を介して,電気と熱エネルギーに変換する世界で初めてのプラントが完成して,これは今多くの自治体,企業から脚光を浴びているわけでございます。このような環境関連の国直轄事業を誘致することも一つの起爆剤になるというようなことも考えますけれども,これについて市としても環境の先進都市,また国際環境特別区,さらには環境科学総合研究所とのいろんなかかわりの中で,ぜひこの辺をどんなふうに考えていらっしゃるのか,よろしくその辺の見解を伺いたいと思います。 ○議長(小泉昭男) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) お答えいたします。  最初に,川崎縦貫高速鉄道線についてのお尋ねでございます。運輸政策審議会答申第18号では,新百合ヶ丘,宮前平,元住吉及び川崎を起終点等と位置づけられております。また,鉄道事業許可では,鉄道事業の種別,区間,鉄道の種類,動力や軌間などの施設の概要並びに駅数等が基本計画として認められているところでございまして,これらの決定事項は前提として進めなければならないわけでございますけれども,御指摘のように,建設コストは現時点では高いという認識を持っておりますし,また,利用客の数についても若干疑問を持っているところでございますので,両面から検討が必要と思っております。建設費,コストをできるだけ下げることと,駅予定地周辺の今後のまちの整備のあり方によって,乗降客をふやすという方策も非常に重要であると考えております。そういった考え方に基づきまして,駅やトンネル部及び車両基地などの施設の構造並びに工法を中心として,事業費の縮減につながる手法を検討いたしますとともに,利用者の増加や利便性向上に資する観点から,駅周辺のまちづくりのあり方も一緒に研究してまいりたいと考えているところでございます。  次に,区役所のあり方でございますが,御指摘のとおり,区長の権限を強化して,区役所できちんとした判断ができるようにという考え方は,かつて松戸市ですぐやる課をつくって大きな成果を上げた経験に倣っているところもございまして,区役所がまず第一に温かい受け答えを市民に対して行うこと,そして事務処理をスピーディーに行うこと,そして最終的には総合的に,しかも実効性のある問題解決を行うということが大事だと,このような考え方を持っております。御指摘のように,診療における初期診療の重要性と共通する点がございますので,そういう点を踏まえた改革にいたしたいと思っているところでございます。  次に,環境科学総合研究所についてのお尋ねでございまして,地球温暖化対策として,さまざまな技術的な研究が今後大きく進むものと考えられますが,環境科学総合研究所におきましても,そのような課題につきましても重点的に取り組んでいく必要があると思っております。以上でございます。 ○議長(小泉昭男) 志村議員。 ◆42番(志村勝) 議長さんに御見解をいただいたり,本当にいろいろ御配慮いただきまして,ありがとうございました。その辺の対応を重ねてお願い申し上げ,また,あとにつきましては委員会等の審議にゆだねて,質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(小泉昭男) お諮りいたします。暫時休憩いたしたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小泉昭男) ご異議ないものと認めます。暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。                   午前11時46分休憩            ---------*****---------                   午後1時1分再開    〔局長「ただいまの出席議員副議長とも58名」と報告〕 ○副議長(菅原敬子) 会議を再開いたします。  休憩前に引き続き,代表質問を行います。発言を願います。3番,佐藤喜美子議員。    〔佐藤喜美子登壇〕 ◆3番(佐藤喜美子) 私は,神奈川ネットワーク運動川崎市議団を代表いたしまして,今議会に提案されました諸議案並びに市政一般につきまして,質問いたします。  市長からの「市政への考え方」を伺いました。これからの市政運営に向けた所信表明であり,政策の考え方の基本的な理念をお示しになられたと理解しております。そこで,幾つかお伺いします。  まず,行財政改革の断行として,市民の共有財産である市政情報の公開を一層促進しますとありました。先日も,財政局からは2000年度の財政の状況が報告されています。バランスシートや行政コスト計算書などを作成,公表し,市民に市の財政状況を明らかにしていくことは,市民が,自分たちが暮らすまちの行政運営に責任を持って参加する市民の政府を形成する上でも重要なことで,今後も継続して報告していくことが社会的にも求められています。また,財政状況に限らず,市民に行政情報を積極的に公開していくことは,市政への市民の参加を促す上でも重要なことです。例えば岐阜県では,予算編成のときには,各局からの積み上げの段階からホームページで市民に知らせているようです。政策決定過程も含めて公開しようとする自治体もあります。今後は公文書として決定したことのみにとどまらず,市民の知る権利が保障されるべきです。市長のお考えを伺います。  次に,縦貫地下鉄について伺います。財政状況では,市税収入の落ち込みは,今のこの国の経済状況を考えれば,今後,前年を上回るということは考えられません。収入は基本的にふえないという認識のもとに,市政運営を考える時代です。市債発行は前年を大きく上回っています。このまま企業や家庭の財政に置きかえると,危ない企業であり,多重債務の家計です。加えて,市税収入も下降を続ける中で,財政の専門家からは,川崎市が2005年,2006年に市債返還や退職金など支出にピークを迎えることへの危機感を持つべきと指摘があります。このまま巨大公共事業である縦貫地下鉄に着手すると,市は収入を大きく上回る支出を借金で限りなく穴埋めすることになり,自治体破綻に向かっていると言っても言い過ぎではないと考えます。市長は「市政への考え方」の中でも,財政は危機的状態にあると認識していらっしゃいます。126万の市民生活の安定と安心を考えれば,安易に地下鉄事業を進めるべきではないと考えますが,市長として多くの市民を不安に陥らせないための施策をお持ちでしたら,お示しください。また,住民投票についても市長は提案されています。各区で開催された縦貫地下鉄の市民説明会では,参加した市民から住民投票をするべきとの意見が出ていました。早速ですが,積極的な心構えをお聞かせください。  施政方針にもありました市民とのパートナーシップについて,市長に伺います。川崎市は,これまでも市民参加を掲げ,パートナーシップ事業を進めてきました。しかし,それは行政主導で行う事業に市民が参加するもので,市民と対等に向き合うパートナーシップではなかったと考えます。自分たちが住み暮らし続ける地域社会を,助け合い,支え合いながら,参加と責任でつくり変えていこうとしている市民が川崎には多くいます。その市民が主体となってつくり出している活動を支援していくことこそが行政の役割であり,真の意味での市民とのパートナーシップのまちづくりであると考えます。新市長として,市民とのパートナーシップをどのようにとらえておられるか,お聞かせください。また,分権が進んでいく中での行政の役割と市民の役割をどう考えておられるのか,あわせて伺います。  この点を踏まえて,市民事業者やNPOなどの市民活動推進の方向を示した川崎市市民活動支援指針について伺います。この指針は,2回の市民フォーラムや,地域で活動している市民が入った策定委員会の提言をもとに作成されたものです。しかし,提言書に示されていました,市民活動団体の会費や寄附に対し市税優遇策を図ることや,事業収入や資産への課税の軽減,手数料や施設利用費の減免の検討などの資金確保支援の具体案が指針では盛り込まれず,「検討も必要となろう」のみの表現になっています。社会的に必要とされている公益性の高い非営利の市民事業やNPOにおいて,資金確保は大きな課題です。市民の多様な活動を支える環境を整えていくことこそが今急がれます。提言を踏まえ,早急に税制の専門家や市民を加えた委員会を設置し,具体的な検討を進めるべきと考えますが,伺います。  次に,人権施策について伺います。市は男女平等かわさき条例を制定し,人権の視点で互いの違いを尊重しながら,ともに暮らす社会をつくり出すことを目指しています。市長は,「市政への考え方」の中で,人権政策には全く触れていらっしゃいません。だれもが地域で差別や人権侵害を受けることなく暮らすことができる多文化共生のまち川崎を目指すべきと考えます。市長の人権政策としてお持ちになっていらっしゃることをお聞かせください。人権施策の実現に向けては,早急に取り組むべき課題として,6月議会で可決された人権オンブズパーソン条例の具体化を進めるべきですが,どのようにお考えですか,伺います。  この質問につきましては,昨日,他会派のやりとりで方向性が示されたと理解しておりますので,御答弁はいただかないで結構でございます。  次に,地域福祉計画について伺います。社会福祉事業法から社会福祉法への改正により,各自治体で,地域福祉計画を2003年4月までに作成することになりました。お聞きしたところによりますと,国のガイドラインが出てから考えるということで,現在,市としての計画は何もなされていないとのことです。しかし,地方分権一括法が施行されてから1年たった今でも,自治事務である地域福祉計画を国の動向を見てからというのでは,何のための地方分権なのかという思いを持たざるを得ません。川崎としての取り組みが必要です。この計画は自治体ごとに作成するものです。しかし,126万という大都市で,南北に細長い川崎市は,平らな南部と山坂の多い北部では地域事情も異なり,地域の課題も違っています。また,地域には高齢者や障害のある人,子どもたちなど,多くの人が地域をつくり出す大切な一人一人ですが,縦割り行政の中で施策の連携が十分とは言えず,分断されている状況です。だれもが安心して暮らすまち,その地域地域に合ったまちへの計画とするためにも,地域コミュニティーとして機能する人口二,三万人を福祉コミュニティー地域とし,その地域に住んでいる高齢者や障害者,子ども施策なども含む包括的な地域福祉計画とすることが必要ですが,伺います。  地域の中にどのような福祉課題があるのか,その課題解決のために何が必要なのか,地域に住んでいる市民が一番知っています。その地域に住んでいる市民にしか計画はつくれません。市民主体で計画をつくり,それを支援していくことが行政の役割であると考えますが,伺います。
     私たちの食への不安が増す問題が次々に起きています。食の安全を確保する対策について伺います。食糧を輸入に頼らざるを得ない日本の食糧事情がある中で,食はグローバル化し,市民にとっては食の安全についてどこによりどころを求めて選択したらよいのか,全く見えないものとなっています。狂牛病の問題は,食肉用の牛の全頭調査が始まって1カ月余りが過ぎ,次々に発生が確認されています。1985年にイギリスで発症が確認されて以来,ヨーロッパ全域に広がりましたが,動物性の飼料・肉骨粉が原因とわかり,イギリス政府は即座に飼料とすることを禁止しました。その早い対応が現在終息に向かっているイギリスの状況です。  一方,日本の対応は,ヤコブ病との関連が確認された後もEUの専門機関の指摘を無視し,万一の備えをしてこなかったという危機管理への対応や,未然防止の対策を講じてこなかったことが,国内での発生を許してしまったと言えます。国内での感染経路はまだ不確定です。何よりも市民の不安を増大させているのは,焼却処分されたはずの牛が肉骨粉にされていたなど,ずさんな対応や,風評への懸念から,正しい情報を開示し,提供してこなかった国への不信そのものであると言わざるを得ません。川崎市においては,市民が判断できる情報をわかりやすく提供していくことや,不断の危機管理体制を機能させることが,未然防止の観点からも求められています。食の安全確保対策協議会,食の安全確保連絡会議を設置されていますが,どう取り組み,市民の不安にこたえるのか,お考えを伺います。  次に,野宿生活者対策について伺います。昨年の国勢調査で,野宿生活者は1,043人となっていますが,失業率の悪化や社会状況の変化で,現在,1,200人ぐらいの方が路上で生活しているものと考えられます。野宿生活をしている人には3つのタイプがあります。リストラや多重債務から家族や住まいを失い,就労の意思は持っていても,働くところや帰る場所がなく,やむなく路上生活をしている人々,精神障害があり,治療や支援が必要な人々,そして野外でしか生活できない人々です。今の市の施策は,食事の現物給付と越年対策,入所施設への委託や健康診断などです。現在の対策は,野宿生活をしている人に向けては画一的な対応で,先ほど申し上げたような大きく3つに分けられる人々への対応にはなっていません。個々の状況に合わせた施策が必要になってきています。お考えを伺います。  自治体を越える開発について伺います。都市計画法では,開発行為が行われる場合,県知事または指定都市市長の許可を受けることと明記されています。しかし,以前から市境,県境の開発行為に対しての周辺市民のトラブルが問題となっていました。そして,現在も麻生区と東京都稲城市の境に建設予定されている大規模な墓地の問題が起こっています。市民の生活に大きく影響を及ぼすものでありながら,他自治体が許可する開発行為のため,周辺市民の声を届ける所はどこにもない状況です。また,川崎市の廃棄物処理場建てかえに関して,横浜市民からも同じような声が出ています。市民の生活圏という観点から考えると,市境,県境を越え,安全な市民生活を保障していくことが必要と考えます。市民生活に大きく影響する開発行為に関しては,関係する自治体が協議する場を設定することが必要と考えます。お考えを伺います。  次に,新川崎・新鶴見地区の開発について伺います。新鶴見操車場が廃止され,88年から跡地利用の計画が始まりましたが,バブル期の発想による大規模施設の計画に対して,市民の強い見直しの要望によって計画が見直されました。現在,段階的な開発が始まり,暫定利用を条件に多くの市民が参加して,ふれあいガーデンや緑の広場がつくられているエリア,産・官・学の連携によるケイスクエア・タウンキャンパス,そして本年は新産業創造支援センター建設の予算化がされました。しかし,近接した横浜市との協議が始まっていますが,いまだ市民参加をもとにした全体の構想が描かれていません。長い年月がたっていることや,計画の見直しがされてきたこの地域の開発についてのお考えをお聞かせください。さらに,市民合意をどのようにとりながら計画を進めていくお考えがあるのか,伺います。  次に,港湾関連出資法人検討委員会答申に示された,川崎港コンテナターミナルの今後について,市長に伺います。今回の答申は,コンテナターミナルに関しては,経営状況は危機的で,一刻の猶予もないとする厳しい内容です。しかし,この答申が出るに当たって,多くの関係者はこの内容を予想していたと考えられます。それほどだれの目にも明らかな危ない第三セクターでした。先日視察したシンガポールでは,かつて国営だった港湾事業を株式のみ国に残し,運営は民間に委託しています。背景など異なるものは幾つかあると思いますが,事業主体をどこに置くのか,さまざまな視点から今後に向けての対策が望まれます。改革を唱える市長としてどのようにお考えですか,伺います。  次に,議案について伺います。議案第95号,川崎市基金条例の一部を改正する条例の制定について,関連して伺います。この条例改正は,3月で解散した県6市競輪組合の解決一時金13億1,000万円を運営基金とするものです。しかし,この基金は,今後予想される経営悪化に対応できるものとして創設されるとのことです。川崎市競輪事業は何とか黒字を保ってはいるものの,この3年間で20%入場者が減り,売上金についても,98年428億,99年383億,2000年359億円と,これも3年間で16%減少しています。この状況を変えていこうと,新投票方式の導入も考えられているようです。この新投票方式を入れた平和島競艇では30%の増収があったとのことですが,川崎ではどれくらいの増収が見込めるとお考えですか,伺います。市民の娯楽も多様化している現在,もはや公営ギャンブルを自治体が行う時代ではなくなったと考えますが,市長の公営ギャンブルに対するお考えを伺います。  議案第97号,保育園条例の一部改正に関連して伺います。提案された議案は,市で初めて,公設民営による保育所の運営を含めた管理を法人に委託するために改正するものです。保育サービスは措置から選択の時代になり,サービス主体に民間事業者の算入も可能になりました。一人一人の保育ニーズに合わせたサービスへと,事業の転換が求められています。市民による非営利事業が子育て支援の必要性から,市民が資本を出し,リスクを負いながら,個人資源をあわせて多様な取り組みを展開しています。派遣型や拠点型での保育サービスを多様な保育ニーズに対応して提供しています。この条例の改正によって,運営の柔軟性が持たれることになります。法人に限らず,非営利市民事業やNPOなどへの委託や,行政の下請ではなく,また,縛りとならない委託のあり方へと大きく変わらなければならないと考えます。公平性,公正性の観点からも,事業で契約を行い,相互の関係を互いに明確にして,ルールを双方で取り交わす対等性を担保する双務契約とするべきです。お考えを伺います。  行政と対等な立場で自立した関係を築く双務契約の導入は,相互に点検や評価ができるため,自発性による情報公開が進みます。法人が経営や運営,保育内容について積極的に情報公開することや,さらに保育の質を高め,質の確保のためにも,相互牽制の仕組みとしてオンブズマン制度を設置することも可能になります。お考えを伺います。  議案第102号,補正予算について伺います。予防接種法の一部改正により,予防接種は義務から努力義務に変わり,受ける側の同意が必要になってきました。インフルエンザ予防接種は,これまで副作用による被害やワクチンの有効性への疑問から,義務から任意に変わった経過があります。今回,高齢者へ実施するに当たり,受ける側の同意を必要とするものですが,高齢者一人一人が判断するためには,適切な情報を提供し,十分な説明がなされなければなりません。どのように伝えますか,伺います。さらに,高齢者施設においてはどのように対応しますか,伺います。  インフルエンザの予防接種の副作用による被害は,死亡するというケースも含めてこれまでも報告されています。まさにこの議案は人の命にかかわる案件です。専決処分とした理由をお聞かせください。さらに,年齢を65歳とした理由の科学的なデータはないとのことです。高齢者施設を含めて,有効性の検証が必要です。疫学的な調査を行い,その結果を公表するべきと考えますが,お考えをお聞かせください。  これで質問は終わります。なお,お答えによりましては再質問させていただきます。 ○副議長(菅原敬子) 市長。    〔市長 阿部孝夫登壇〕 ◎市長(阿部孝夫) それでは私から,ただいまの神奈川ネットを代表されました佐藤議員の御質問にお答え申し上げます。  初めに,行財政の構造改革の実施に向けての情報公開についてのお尋ねでございますが,現在の本市の財政状況は,長期にわたる景気低迷による市税収入の落ち込みや,人件費,公債費,扶助費等の義務的経費の増大等により危機的な状況にあり,このまま放置すると,円滑な市政運営が困難になるおそれがございます。川崎の再生のためには,市民や事業者と力を合わせて,早急に行財政の構造改革を断行しなければならないものと考えております。そのためには,市民への情報提供を徹底することにより,職員が市民の期待にこたえていくという意識を共有し,庁内各部署における自発的な改革の努力を促進させることが重要であると考えております。具体的には,市民や事業者の方々に,出資法人を含めた本市の財政状況や職員配置,給与制度,行政コストなどの情報をわかりやすい形で公開してまいりたいと存じます。  次に,川崎縦貫高速鉄道についてのお尋ねでございます。初めに,事業に対する考え方についてでございますが,川崎縦貫高速鉄道線は,首都圏の広域的なネットワークの形成を担うとともに,市域を支える骨格交通軸となるもので,鉄道不便地域の改善,既設鉄道路線の混雑緩和及び道路渋滞の緩和等に大きく寄与するものであることから,その必要性は高いものと考えております。一方で,市民の間には需要予測や収支見通しについての懸念もございますので,専門家や市民などで構成する研究会を設置し,これらについて点検を行うとともに,事業費の一層の縮減にも取り組んでまいる所存でございます。また,この研究会における検討内容を公開することにより,市民の御理解をいただいて,効率的で採算のとれる事業として推進してまいります。  次に,同事業への市民投票制度導入についてでございますが,市民投票制度につきましては,今後,議会を初めとしてさまざまな場面で御議論をいただく必要があることから,制度導入までに時間を要するものと考えております。一方,縦貫高速鉄道事業は,既に議会の議論を経て,都市計画決定に向けた手続を進めている状況でございますので,同事業につきましては,採算性,コスト縮減等についての検証を急ぎ,その結果も含めて積極的な情報の公開に努めるとともに,きめ細かく市民に説明し,御理解をいただいてまいりたいと考えております。  次に,市民とのパートナーシップについてのお尋ねでございますが,私は市政を運営する上で,市民の皆様方と確かなパートナーシップを持つことが何よりも重要な課題であると考えております。私は,従来からまちづくりは市民が主役であると考えており,今までも再三申し上げてまいりました。市民の皆様としっかりとしたパートナーシップを持つためにも,まずもって大切なことは,お互いが信頼感を持ち,相互に尊重し合うことだと考えております。お互いの確かな信頼関係に基づき,しっかりとした議論を重ねるとともに,市政情報の公開をより一層進めることが重要と考えております。今日求められている行政の役割につきましては,市民の皆様の諸活動が自主的,自立的にそのすそ野を広げていけるような社会環境づくりを積極的に支援し,推進することが,何よりも重要であると認識しているところでございます。  次に,人権施策についてのお尋ねでございます。世界人権宣言では,「すべての人間は生まれながらにして,自由であり,かつ尊厳と権利において平等である。」とうたわれておりますが,我々が共同,協調して暮らしていく社会を築いていくためには,お互いの人権を尊重し合うという基本的な視点が重要であると認識しております。本市では,川崎市人権施策推進指針を策定し,総合的人権施策の推進を図るなど,人権尊重を基調とした市政の推進に努めているところでございますが,今後も市民の皆さんや企業,事業者,各関係機関と連携,協力し,人権尊重が定着した市民社会が構築されるように努力をしてまいりたいと存じます。  次に,コンテナターミナルの今後に向けての対策についてのお尋ねでございますが,コンテナターミナルの運営方法につきましては,御指摘のようにシンガポール港に代表されるような,ハード,ソフト両面の整備を国家的施策として行い,その後,運営主体を民営化した港湾もございます。近年では,我が国の港湾におきましてもPFI方式の導入や,競争力強化のため,公共と公社の中間の手法としての新方式などが各地で取り入れられているところでございます。川崎港コンテナターミナルにつきましては,我が国で初めて第三セクターを運営主体としたところでございますが,大変厳しい経営環境で推移しているところでございます。いずれにいたしましても,生活関連物資を安定的に供給し,豊かな市民生活や産業活動に貢献する社会資本である川崎港コンテナターミナルの機能を最大に活用できる運営方法の検討を図ってまいりたいと存じます。  最後に,公営競技についてのお尋ねでございますが,昭和24年に開設された川崎競輪は,教育及び社会福祉関連施設の新築や増改築,運営費等に1,300億円に及ぶ多額の収益金を繰り出し,本市の財政に大きく貢献してまいりました。公営競技として開催される競輪は,地方自治体が主催するため,公正で健全なレジャーとして多くの市民の方々に楽しんでいただいているところでございます。また,公営競技事業は,地域における雇用の創出や地域経済の活性化にも寄与しているものと考えておりますが,さまざまな御指摘をいただいておりますので,しっかりとした方針を立ててまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 市民局長。    〔市民局長 髙井弘勝登壇〕 ◎市民局長(髙井弘勝) 市民局関係の御質問にお答え申し上げます。  市民活動支援についての御質問でございますが,川崎市市民活動支援指針は,市民活動を推進していくための基本的な考え方や活動に対する支援のあり方について示したものでございます。市民活動は,市民ニーズが多様化,複雑化する中で,行政や企業と異なる視点からの公共サービスの担い手として,その果たす役割はますます大きくなっております。そのため,活動団体の資金確保など経済的な活動環境を整えることは重要な課題であると考えております。したがいまして,具体的な支援策につきましては,今年度中に設置する市民活動推進委員会や庁内関係局で構成する推進会議で検討してまいります。  次に,食の安全を確保する対策についての御質問でございますが,市民の食に関する不安が増大したときには,正確な情報を,広く,速やかに提供することが必要になりますので,「くらしと物価の情報」,「食生活と安全」,「食の情報ナウ」等の啓発誌やインターネットのホームページの活用,講演会の開催等により情報提供を行うとともに,市民からの相談に応じられるよう,特別消費生活相談を開設するなどの対策を図ってまいります。また,川崎市食品安全確保対策協議会や食の安全確保連絡会議を開催して,情報の共有化や関係局との連携を図り,食品に対する市民の不安を解消できるよう対策を協議してまいります。いずれにいたしましても,食の安全は市民の健康に関する問題でございますので,国,県,関係局等と連携を密にし,的確な情報提供に努めてまいります。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 経済局長。    〔経済局長 君嶋武胤登壇〕 ◎経済局長(君嶋武胤) 経済局関係の御質問にお答え申し上げます。  競輪にかかわる新投票方式の導入についての御質問でございますが,去る11月30日から3日間の日程で,新投票方式を全国で初めて導入いたしました立川競輪の開催結果を見ますと,入場者は約3万9,000名,車券売上額は19億6,000万円で,今年度の導入前までの平均と比較いたしますと,入場者は約1.8倍,車券売上額は約1.7倍となっております。本市といたしましては,初めて導入する投票方法で,予測は難しい面もございますが,立川競輪と同様の効果を期待いたしまして,2月19日から実施するものでございます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 健康福祉局長。    〔健康福祉局長 柏木靖男登壇〕 ◎健康福祉局長(柏木靖男) 健康福祉局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,地域福祉計画策定についての御質問でございますが,平成12年に改正された社会福祉法におきましては,地域福祉の推進が掲げられ,地域福祉計画の策定が定められました。この計画は,地方自治体が地域福祉の計画的な実現を図るため,1つには,福祉サービス利用者の権利,2つには,福祉サービスの質,3つには,福祉サービスの充実,4つには,福祉サービスの開発,5つには,住民参加などについて,市民,NPO,事業者,自治体等の公民協働によって策定される計画でございます。したがいまして,策定に当たっては,広範な地域住民の意見を反映させた計画でなければならないと考えております。また,策定期間につきましては,平成14年度から平成15年度にかけて2カ年を予定するとともに,具体的な計画の内容,策定方法,対象エリアなどにつきましては,川崎市社会福祉審議会の中で,地域福祉計画のあり方を検討してまいりたいと存じます。  次に,野宿生活者対策についての御質問でございますが,野宿生活者への対応につきましては,生活保護の適用,病院受診指導,街頭相談など,個別の対応も含め,援護に努めております。また,市民からの衣類や食品の提供等の支援を受けるとともに,ビジネス旅館組合等の御協力もいただきながら,野宿生活者の援護を行っているところでございます。野宿生活者対策につきましては,広域的な都市問題であると考えておりますので,野宿生活者の自立を基本とする国の施策を柱にして,隣接大都市の東京都,横浜市とも協調を図ってまいりたいと考えております。また,行政のみでは限界がございますので,今後とも市民の御理解と御協力をいただきながら,野宿生活者の状況に応じた施策の確立に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  次に,保育園条例の一部改正についての御質問でございます。初めに,保育園の管理を委託する際の対等性を担保する双務契約についてでございますが,保育園の運営につきましては,児童福祉法など関係法令に基づき,利用者の立場に立った良質かつ適切なサービスの提供が求められております。したがいまして,保育園の管理を委託する場合には,関係法令に適合することはもとより,受託する法人等が地域の需要に合わせ,多様な対応を図っていただけるような契約を結んでまいりたいと考えております。  次に,保育についての相互牽制の仕組みとしてのオンブズマン制度の設置についてでございますが,保育の質を確保するために,現在,児童福祉法による指導,監査や,苦情に対する市民オンブズマン制度がございます。また,国が現在検討しております児童福祉施設第三者評価やISO9000など,保育サービスの質の向上を図っていくようなシステムについても検討していく必要があると考えております。  次に,高齢者のインフルエンザ予防接種についての御質問でございますが,高齢者のインフルエンザの重症化及び死亡を防止するため,予防接種法の一部を改正する法律がさきの臨時国会で成立し,平成13年11月7日に公布,施行されました。初めに,被接種者への説明についてでございますが,この法定のインフルエンザ予防接種は,被接種者本人の希望に基づく接種となっております。そのため,接種時に厚生労働省作成の啓発資料をお読みいただき,さらに医師から説明を受け,予防接種の効果や副反応等について十分理解した上で,接種を受けるかどうかを判断していただきます。また,高齢者施設におきましても,入所者一人一人に同様に対応しております。  次に,専決処分についてでございますが,法施行日は既に予防接種開始時期を過ぎており,早急な実施が必要であるため,臨時議会を開会するいとまがないと判断し,専決処分をさせていただいたものでございます。  次に,インフルエンザ予防接種の有効性の検証についてでございますが,米国疾病管理センターは,高齢者の場合,発病の危険を3割,重症化の危険を5割,死亡の危険を8割減らせるという報告をしております。また,日本におきましても,平成9年度から11年度に実施された厚生科学研究により同様の結果が得られております。したがいまして,国におきましては,高齢者に対するインフルエンザ予防接種を法定の予防接種として位置づけたものでございます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 福地由矩登壇〕 ◎まちづくり局長(福地由矩) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,隣接する自治体における開発についての御質問でございます。一般的に開発行為が行われるときは,その規模にかかわらず,いろいろな問題が生じている場合がございますが,市民生活に大きく影響する開発行為につきましては,必要に応じ,事業者に対し,住民との話し合いなど住民の要望を聞く機会を設けるよう指導しているところでございます。  開発行為の許可につきましては,開発区域のある県,指定都市等の長の権限となっておりますが,2つ以上の自治体にまたがって開発行為が行われる場合は,関係する自治体間で協議しております。開発行為が川崎市の区域外で行われる場合,川崎市民の方々に影響が生じるような事態が予測されるときなどの対応策について検討しているところでございます。なお,今回の稲城市の開発行為につきましては,許可権を有する東京都に文書による要請を行うとともに,開発事業者に対しましても,市民との話し合いについて要請いたしております。  次に,新川崎・新鶴見地区の開発についての御質問でございますが,当地区につきましては,首都圏の内陸部に残された唯一の貴重な空閑地であります操車場跡地を核として,本市の新しい都市づくりを推進するものでございまして,川崎の元気都市づくりの拠点として,市民,企業,大学,行政が連携した,産業の育成,創造的教育,文化の振興とともに,潤いのある環境の創出など,さまざまな機能の融合,集積による新しい都心形成を図ってまいります。また,今後の事業推進に当たりましては,市民,企業,大学,行政の連携を図っていくことが重要と考えており,土地区画整理事業を予定している操車場跡地,約32.3ヘクタールの土地活用について,市民,学識経験者,産業界の代表から成る委員会を平成14年度に設け,御議論いただくなど,広く市民の方々の御理解を得ながら進めてまいります。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 佐藤議員。 ◆3番(佐藤喜美子) 初めに意見を1点申し上げて,後は再質問いたします。  人権オンブズパーソン条例について意見を申し上げます。人権オンブズパーソン条例は,必要な社会状況があり,差し迫った課題だからこそ提案され,可決されました。この間,地域で子どもたちや親からどうしたらいいのかという声が聞こえていますし,既にある行政オンブズマンではこたえ切れない現実があります。こうした市民の声に市長はこたえていく義務があります。3月議会には人選を含めて必ず提案されるととらえていますが,これまでのように選任し切れなかったということがないよう,市長としてもしっかりと受けとめていただきたいと思います。  それでは,再質問いたします。初めに,市長に何点か伺います。その後,各局長に伺います。  行財政運営改革のことで市長に質問いたします。庁内での自発的な情報の公開に向けては,市長としてもその重要性を認識していらっしゃるということですので,今後は一歩前進した対応がされるものと大いに期待しています。1点お伺いします。お答えで,出資法人を含めた職員配置,給与制度,行政コストを公開していくとされました。今後,どのように進めていくお考えでしょうか,伺います。  次に,地下鉄について伺います。市長はお答えいただいた中で,需要予測や収支見通しについての懸念があるので,専門家や市民による研究会を設置して点検していきたいとの方向が示されました。そこで,具体的に伺います。まず,この研究会はいつ立ち上がる予定ですか。また,その結果が出るのはいつごろになりますか。次に,専門家の分野と市民は公募されるのか,伺います。  次に,市民とのパートナーシップについてです。市長はこれまでも再三にわたり,まちづくりは市民が主役と言われてきたということです。そして,御答弁にもありましたように,市民活動が広がる社会づくりを積極的に支援し,推進していくことは何より重要とも認識されています。そのための社会づくりを今後どのように支援し,進めていこうとされていますか,再度お聞かせください。  人権施策についてです。市は多文化共生のまちづくりを進めてきましたし,川崎市民に限りませんが,だれもがそれぞれ互いを認め合い,お互いに尊重し合う地域社会をつくろうと生活し,活動しています。お答えでは,共同,協調して暮らしていく社会ということでしたが,外国人市民を含めて共生のまちづくりについてのお考えを市長に再度お伺いいたします。  次に,野宿生活者についてです。野宿生活者問題は,保護や救済という視点だけではなく,地域に暮らす市民としての人権視点から考えるべき課題です。市は昨年12月にヒューマンライツ・人権指針を策定し,その中で野宿生活者の人々にも人権への配慮がある対応が必要としています。野宿生活者の皆さんが就労や生活の場を確保し,自立していくためには,人権の視点に立った政策が求められます。市長のお考えを伺います。  次に,自治体間の協議について,これは先ほどまちづくり局長からお答えいただきましたので,初めにまちづくり局長に伺います。川崎市民に影響を生じるような開発行為の対策について,検討しているとのことですが,どのような検討を始めていられるのか,まちづくり局長に伺います。  次に,この問題に対して市長に伺います。このような自治体間にわたる開発行為に対して,市民の生活環境を守るためには,周辺自治体との連携がぜひとも必要であります。市長のお考えをお聞かせください。  あとは各担当局長に伺います。初めに,市民活動支援指針についてです。お答えによりますと,具体的支援策については,新設される市民活動推進委員会や庁内の推進会議で検討されていくとのことです。しかし,この庁内の市民活動等支援施策推進会議は98年に設置されたものであり,この提言を受けてからこの間,どのような議論が進められてきたのかと思います。このままでは前と同じような議論になってしまうのではないでしょうか。具体的な支援策について議論されていく会議となるのか,市民活動推進委員会での意見が生かされていくのか,改めて伺います。  地域福祉計画についてです。福祉にとって必要なのは,なかなか外にあらわれない,地域にある弱い情報を集めていくことであると考えます。そのためにも,地域に暮らす市民がつくる小さな単位での福祉計画とすることが必要なのです。御答弁では,2002年から3年にかけて策定するとありました。厚木市や平塚市ではワーキンググループによるワークショップも始められています。川崎市ではどう市民に情報を提供し,計画策定の動きをつくっていこうとされているのか,再度お伺いいたします。  次は,食の安全確保対策について伺います。答弁からは,狂牛病の問題の情報提供について,定期化している刊行物に情報を掲載されたことはわかりました。しかし,不安に思った市民はまずは保健所に相談しているようで,その件数が9月12日から2カ月半の期間で,保健所だけで51件あったと伺っています。実際には今回の狂牛病の問題については,健康福祉局が国からの情報を含めていち早く知り得る立場にあったと思われます。健康福祉局長に改めてどのような対応をされたのか,伺います。  さらに,食の安全確保対策協議会と連絡会議の設置要綱や検討事項の内容からも,食品等の安全にかかわる情報の一元化や情報提供の方法などについては,議論の内容も含め,市民に広く伝えることがその会議の役割であるととらえています。未然防止の観点からも,広く市民に知らせ,市民が判断できる情報提供のあり方を議論し,すぐに対応できるよう機能させていくことが求められていると考えます。答弁でも対策を協議していくとのことですが,この会議の役割を大いに発揮していただくよう,今後の対応について伺います。  議案第102号,補正予算,高齢者のインフルエンザ予防接種について伺います。厚生労働省作成の啓発資料を接種時に読み,その場で判断するとの答弁でした。見せていただきましたが,この資料は文字がたくさん書いてあるA4サイズ5ぺージにわたるものです。読みにくいだけではなく,高齢者一人一人が全文をその場で読んで即座に判断できるとも考えにくく,さらにこの内容では,的確な判断をする助けになるとは到底思えません。ある程度予測して医療機関に行くわけですから,本来は事前に判断ができる資料が先になければならないはずです。その内容については,促進の立場での法律に基づくとはいえ,市での調査結果を公表して,判断材料の中に加えるべきではないかと考えます。市民に直結した命にかかわる予防接種への対応は,国が示した対応のみでよしとすることではなく,市の具体的な対応が求められています。今までの調査の内容,その12年度の結果について,さらに今後の公表についてお聞かせください。以上です。 ○副議長(菅原敬子) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) お答えいたします。最初に,情報公開についてのお尋ねでございますが,本市では,昨年の10月から要綱による情報公開を実施し,さらにことしの4月からは,新情報公開条例で出資法人の情報公開努力義務を規定いたしまして,現在,庁内に検討組織を設けて,適用範囲の拡大等について鋭意検討しているところでございます。また,法人の経営状況の点検評価につきましても,行財政の構造改革プランのスケジュールに合わせて,評価結果などの公表を予定しておりまして,今後も情報の公開を積極的に進めてまいりたいと存じます。  次に,川崎縦貫高速鉄道線についてのお尋ねでございますが,初めに,研究会の立ち上げ時期についてでございます。新年のなるべく早い時期に設置してまいりたいと考えております。次に,検討期間についてでございますが,おおむね半年間程度を予定しております。次に,研究会の委員についてでございますが,交通工学,都市計画及び経済学等の分野の専門家にお願いしたいと考えております。市民の参加につきましては,公募を予定しております。  次に,市民とのパートナーシップに向けた支援についてのお尋ねでございますが,市政を運営するに当たっては,市民とのパートナーシップが何より重要であるという考え方につきましては,先ほど申し上げたとおりでございます。私は,まちづくりの主役はあくまでも市民であるという考え方にのっとって,市民の皆様方の活動が行政主導ではなく,自主的,自立的で,広範に展開できるような社会的環境や条件の整備が行政に課せられた役割であると認識しております。そのための支援としては,情報の提供や場の提供,必要に応じた財政的支援など多様なものが考えられます。具体的な支援のあり方につきましては,タウンミーティングなど,さまざまな場面で市民の皆様方の御意見等を率直にお伺いすることや,今まで展開されてきている市民活動やパートナーシップ型事業の実績等を尊重しながら,市民活動支援指針に基づく具体的な検討等の中で深めてまいりたいと考えております。  次に,外国人市民施策についてのお尋ねでございますが,国際的な視野に立った施策の充実は21世紀の重要な課題であると考えております。現在,本市にはおよそ110カ国,2万4,000人の外国人市民の方が住んでおられます。本市は,共生のまちづくりを重要な政策と位置づけ,外国人市民の市政参加を図るなど,さまざまな外国人市民施策に取り組んできたところでございますが,今後も互いの違いを認め合い,ともに生き,ともに支え合うという基本的な考え方に基づきまして,外国人市民施策を推進してまいりたいと存じます。  次に,野宿生活者対策についてのお尋ねでございますが,本市におきましては,人権,共生のまちづくりを目指した川崎市人権施策推進指針を定めてございます。そこでは,野宿生活者の方々につきましても,人権への配慮ある視点を向け,社会復帰の促進などの施策の推進を図ることといたしております。したがいまして,野宿生活者対策につきましては,野宿生活者がみずからの意思で生活できるよう支援することを基本とする国の施策を柱に,自立支援センターの設置など,1人でも多くの野宿生活者が社会復帰できるよう,また,あわせまして地域環境の改善も含めて,積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  最後に,隣接する自治体における開発についてのお尋ねでございますが,これは担当局長の答弁の後にお答えさせていただきたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 市民局長。 ◎市民局長(髙井弘勝) 市民活動支援についての御質問でございますが,庁内関係局で組織いたします市民活動等支援施策推進会議は,本市における市民活動に関する支援体制の確立に向けて,総合的な施策等を検討するために設置された会議でございます。したがいまして,この会議で,今回設置いたします市民活動推進委員会の議論を尊重し,その具体的支援策の実施に向けた協議,研究をしてまいります。  次に,食の安全に関する今後の対策についての御質問でございますが,食の安全の確保のために緊急な対策が必要になった場合には,従来どおり所管局が主体となって,関係局と連携しながら被害防止対策を講じるとともに,市民への情報提供等を行うことになると考えております。今後は食の安全確保連絡会議を通じまして,食の安全に関する関係局の役割を明確化し,施策の体系化を図る中で,未然防止のためのより効果的な情報提供や関係局の迅速な対応について,協議してまいります。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 健康福祉局長。 ◎健康福祉局長(柏木靖男) 初めに,地域福祉計画策定についての御質問でございますが,地域福祉計画の策定に当たりましては,川崎市社会福祉審議会の中で,計画の内容,策定方法,対象エリアなどの基本的な事項についての川崎市地域福祉計画策定指針を策定することとしております。住民参加の手法や情報提供につきましては,この策定指針の中で,具体的に検討してまいりたいと存じます。  次に,狂牛病に対する本市の対応についての御質問でございますが,本年9月10日,農林水産省が発表しました狂牛病の発生に関しましては,本市では直ちに市民の不安を解消するため,健康福祉局や保健所に相談窓口を設置し,狂牛病関係のリーフレットを,保健所及び市場食品衛生検査所等の関係施設に配布して,市民への情報提供を積極的に行ってきたところでございます。また,国においては,食肉の安全確保の対策として,御案内のとおり10月18日以降,全国の食肉衛生検査所にて,すべての食肉牛の検査が実施され,安全宣言が出されたところでございます。また,今後の対応といたしましては,市民の食の安全確保に向けて,関係局を初め国,県等の関係機関との連携を図りながら,的確かつ迅速な情報提供に努めてまいりたいと存じます。  次に,高齢者へのインフルエンザ予防接種についての御質問でございますが,高齢者のインフルエンザ予防接種の有効性につきましては,既に米国疾病管理センターの報告,さらに国内で行われた調査研究の結果でもその有効性が認められ,このことは接種前にお読みいただく啓発資料の中に記載されております。なお,本市におきましては,平成10年度から高齢者施設等におけるインフルエンザ様疾患の患者数,重度者数及び死亡者数を調査したところ,平成12年度は対象41施設の約4,000人の入所者及び入院患者中22人の患者が発生し,1人が死亡しており,これを公表しているところでございます。今年度からは予防接種実施状況を加え,今後も調査を継続し,その結果につきましては広く公表してまいりますが,インフルエンザ予防接種の有効性等の判断材料となり得るものではございませんので,御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) まちづくり局長。 ◎まちづくり局長(福地由矩) 隣接する自治体における開発への対応策についての御質問でございますが,今回のような,市民生活に大きく影響する開発行為の対策につきましては,開発行為の許可権を有していない場合には一定の制約がございますので,関係自治体と事例を含めて検討することや,開発行為の許可権を有する自治体の長との協議のあり方,事業者に対する指導の方法などについて,総合的に検討しているところでございます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) ただいまの隣接する自治体における開発について,市長からお答え申し上げます。  市民生活に大きく影響する本市の区域外における開発行為につきましては,関係する自治体と連携が当然必要であると考えておりますので,今後とも適切に対処してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 佐藤議員。 ◆3番(佐藤喜美子) それでは,意見を申し上げて,1点だけ再々質問させていただきます。  初めに,地下鉄事業について意見を申し上げます。年明け早々に研究会を立ち上げるということですと,早速手続に入り,広く市民の参加を呼びかけなくてはなりません。日野市では,100人の市民によるまちづくりの集まりが開かれています。川崎市の未来を決める大事な事業の研究です。100人とはならないまでも,広範な市民による議論が求められます。専門家の分野も都市計画や交通に限らず,市民参加の手法を取り入れられるコーディネーターも必要になります。研究会は大いに期待したいと思います。  地域福祉計画について意見を申し上げます。この質問は昨年の12月議会でも質問いたしました。そのときも,だれもが安心して住み,暮らし続けられる地域とするための福祉計画を市民と十分討議しながらつくるために,早く取り組むべきだと申し上げました。2003年4月までに作成するとわかっているにもかかわらず,国のガイドラインを待ち,川崎市としてはこの1年間ほとんど何も取り組まれなかったということです。市民がつくる福祉計画への動きを早急に進めていただくことを強く要望いたします。  食の安全について意見を申し上げます。食の安全については,食品安全確保対策協議会と食の安全確保連絡会と2つの場が確保されているわけですから,今回の狂牛病の問題が起きたような場合には直ちに開催をして,市民が判断するための情報提供の対応を検討し,会議の持つ機能を十分に発揮していただきたいと思います。この点は強く申し上げたいと思います。  それでは,市長に再々質問をさせていただきたいと思います。初めにも申し上げましたが,市民が主役のまちづくりを進めるとありました。真のパートナーシップとは,地域民主主義の実現に向けて,一人一人の市民が責任を持ってまちづくりに取り組むことで,その場合,市民と行政は対等です。これは地方分権という点でも同様で,自治体と国は対等な関係であるべきです。市長は選挙中,いろいろな場で政策を問われたときに,国と協議をしながら進めていきたいというような言葉をよく言っておられました。また,きのうも議論がありました雑誌「正論」を読んでいても,国の側を向いた市長像が見えてまいります。市民が主役と言いながら,国の方を向いているのではないかと,私たちは危惧しております。この地方分権の時代に,自治体運営において,国と地方の関係についてどのようにお考えですか,市長に最後に確認いたしたいと思います。また,市政運営においても,常に市民の側を向いた市政運営を進めていくお考えをお持ちですか,あわせて伺います。 ○副議長(菅原敬子) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) ただいまの国と地方の関係についての御質問でございます。今次の分権改革は,国と地方の関係を上下主従の関係から対等協力の関係に転換させるという基本的な考え方のもとに進められたわけでございますが,残念ながら国と地方は対等ではございません。第1に,地方自治は国の全体の制度の枠の中で定められているものでございますので,憲法を初め国の法律等の制約を受けております。そして,財源の配分等についてもまだまだ国の権限が強くなっておりまして,個別の事業についても,許可,認可,承認等々,まだまだ残っているわけでございます。ただ,地方自治体に任せられて,完全に自由に決定できる事項については全く対等ということでございますので,当然,国と協議したり相談しなければいけない事業はこれからも多々あると思います。その際に,当然,市民の方を向いて仕事をするのが市長の役目でございます。そのようにいたしたいと思っております。市民とのパートナーシップについても,同様に,市民を基点にして,市民のために仕事をする,これが当たり前のことでございます。努力いたします。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 佐藤議員。 ◆3番(佐藤喜美子) 今の答弁を伺いまして,地方分権の時代を迎えて,地方と国が同じ立場になったと言いながらも,市長はそのようなお考えは残念ながら持っていらっしゃらないということが,この議場で明らかになったと思います。私たちは,地域から政治を変えていこう,私たち市民がこの地域をつくり出す,一人一人が社会を変えていく力になるということでこれまでも活動してまいりました。そして,それは多くの市民に支えられて,市民主権のまちづくりを市民とともに進め,これからも進めていきたいと思っています。私たちの視点は常に地域にあります。そうした立場で,これからも市長とは緊張関係を保ちながら政治活動を続けてまいりたいと思います。このことを申し上げておきます。  あと,議案に関しては委員会に譲りたいと思います。これで私の質問は終わります。 ○副議長(菅原敬子) 12番 中川啓議員。    〔中川 啓登壇,拍手〕 ◆12番(中川啓) 私は,川崎市議会市民同志会議員団を代表して,平成13年第5回川崎市議会定例会に提案された諸議案,市長の「市政への考え方」,並びに市政一般について質問をいたします。  質問の前に,このほど天皇家におかれましては,内親王,敬宮愛子様の御誕生を心よりお祝いを申し上げますとともに,健やかに御成長されますことを御祈念申し上げます。  それでは質問に入りたいと思います。質問の内容が重複するところは,読み上げ後,その都度,答弁は結構ですと指摘をいたしますので,よろしくお願いいたします。それでは入ります。  阿部孝夫市長におかれましては,このほど厳しい選挙戦に,現職の候補を初め,他の3候補を押さえ,第11代市長に御就任され,126万市民の負託にこたえて,文字どおり21世紀,本市の赴く方向のかじ取り役として,市政壇上に登場されました。今は過ぎし市政の一局面となった選挙戦では,我が市民同志会議員団は現職でありました髙橋清市長の4選に向け,阿部候補とは対立する立場にあったことから,阿部市政初の本会議に臨む心境は,一面複雑であることは否めない事実であります。しかしながら,去る3日,本議会開会の冒頭に当たり,市民及び議員の前に,今後の市政への所信表明を明らかにされた阿部市長でありますが,その最後で,「ひるまない強い信念と情熱を持って,川崎の再生と夢のあるまちづくりに向けて,渾身の力を傾けることを改めてお誓い申し上げます。」と結んでおられます。この真摯な気迫ににじむ阿部新市長の誕生に対し,我々会派も祝福の念を表明いたしたいと思います。  以下,阿部新市長の「市政への考え方」について,幾つかの視点から質問をいたします。
     最初は,市政への基本的考え方であります。市長は,まず川崎の都市イメージを,自然と産業の特色に要約されながら,市政の現状を大胆に改革することが再生につながると強調されております。その上で再生に資する要件として,効率的行政運営とともに産業の再生を挙げ,安住できる市民環境を実現したいと述べておられます。市民福祉の向上には産業の活性化が欠かせないとする政策の取り組みを明示されていると受けとめておりますが,お尋ねいたします。  また,本市は,市長御指摘のとおり,市域は大中小の産業の集積体であります。現状の日本経済の低迷する中で,産業の経営のあり方について,首長としての見解も伺っておきます。さらに,目標とする本市の都市創造の実現を国際環境産業文化都市とされておりますが,その理念,意味する背景,この特性など,具体的に説明していただきたいと思います。  次に,川崎の再生に向けた主要施策の方向について伺います。本市の行財政改革にとって,高い人件費比率,経営悪化の第三セクター,長期保有土地,本庁と区役所の機能の再編など,指摘されたすべてが,従来から行政,議会,市民の各層で論議を呼んでいる喫緊の課題であります。ここに改めて阿部市長は,一部,具体的対策も含め,改革の指針を明らかにされました。もちろん実現に向けてはおのおの関係する部署への理解,実施の前提条件の整備などに周到な対策が欠かせないと考えますが,御意見をお聞かせください。また,行政内IT化対策についてもお考えをお示しください。  続いて,臨海部の再生に向けて,川崎臨海部を国際環境特別区として,空洞化から再開発を推し進めることでありますが,国際環境特別区の立地上,行政上,または事業上の優位点など,構想について明らかにしていただきたいところであります。  次に,高齢者福祉に関連して,特別養護老人ホームについては,現計画を見直し,中期計画に上積みするとの理解をいたしますが,具体案があるのであればお示しください。本質問につきましては他会派の答弁でありましたので,答弁は結構でございます。  次に,大学の設置についてであります。その教科分野,規模などの設置の方向について,構想を伺います。この答弁も結構でございます。  最後に,市長は,市民主役のまちづくりに向けて,区民会議の設置,市民投票制度の創設を提起されております。対象とする政策分野,構成,議会との関係など,要件を別途明らかにされるべきと考えますが,見解を伺います。さらに,市域全体の市民活動の根幹となっている全町内会連合会とのかかわりについてもお聞きしておきます。この項目につきましては,市民投票制度は重複しておりますので,答弁は結構です。タウンミーティングと,それから全町連とのかかわりをひとつ答弁をいただきたいと思います。  続いて,市政一般の質問に移ります。本市の財政見通しと行財政改革についてであります。現在,市行政当局は平成14年度の予算編成に向けて,財政局を中心に懸命な取り組みの真っ最中にあると思います。折しも阿部市長は,このほど「市政への考え方」の中で,右肩上がりの繁栄のもとで構築された制度の枠組みが残り,人件費,公債費など義務的経費の増大や,市債残高の急増が著しい財政の硬直化を招いている。放置すれば一段と深刻の度を加え,円滑な市政運営を困難にする非常事態に立ち至るおそれが強いと指摘され,本市財政の現状と将来に懸念を示されました。我々もこの認識を実情として共有するものであります。  そこで,財政局長にお尋ねをいたします。昨年暮れの時点で,平成13年度の収支見通しを約500億円の不足,14年度の推計では約429億円の不足が生じると公表されております。改めて現時点での14年度,15年度,そして16年度の見通しについて明らかにしていただきたいと思います。いずれにしても,本市はここで従来から推し進めてきた行財政改革の対策と内容の一層強化をし,実施についても一刻の停滞を許さないことは言を要しないところであります。市長は,行財政改革には,対象内容,手法ともに,一段と踏み込んでその断行を強調しておられます。そして,その抜本的な改革に着手すると決断しておられますが,着手とは,その時期,対象をどのように理解してよいのか,これも財政局長にお伺いをいたしておきます。  次は,住宅政策についてであります。国では,住宅金融公庫の廃止・民営化が特殊法人改革の目玉の一つになっております。住宅のストックの質を高めるために,公庫の一定の役割は残すべきだとの意見もありますが,本市の住宅施策の観点から,次の3項目につき,お伺いをいたします。  第1番目,住宅金融公庫の改革は住宅政策の全体像をどう考えるかというテーマと直結しており,本市の住宅政策に与える影響も大きいと思われますが,お伺いをいたします。2番目,住宅金融公庫は住宅の質向上の誘導という役割を担ってきたと思います。購入資金を融資した住宅について,公庫の定めた一定の技術基準どおりに施工されているか検査するなど,住宅の耐火性や耐震性を引き上げてきました。また,2000年度から欠陥住宅の排除を目的とした住宅品質確保促進法が施行されましたが,住宅メーカーなどが性能評価を受けるのは任意となっております。こうした状況から,住宅の質向上をどう誘導していくのかも伺います。3番目,公庫が果たしている機能の一つが住宅の質の向上の誘導策で,もう一つが中堅所得者の住宅の取得の促進であります。150兆円の住宅融資残高のうち,公庫は45%に当たる68兆円を占め,民業を圧迫していると言われております。しかし,中堅所得者への住宅融資の安定供給を担っているのは,長期,固定,低利の公庫融資であります。公庫貸付業務が民間金融機関に移れば,融資を受けられない人も出てくると考えられます。こうした事態を受けて今後どう対応していくのか,お伺いをしておきます。  次は,かわさき港コンテナターミナル株式会社と,川崎港コンテナターミナルの今後についてであります。平成8年4月,東京湾の一隅に供用開始を見た我が川崎港コンテナターミナルは,我が国産業の各種製造分野を代表する工場立地を有する本市にあって,国際物流の主流として,海上輸送のコンテナ化,船舶の大型化に対応し得る近代的港湾施設として,朝野の期待を担ってまいりました。しかしながら,アジア諸外国のその後のコスト,効率の両面から,より優位な港湾整備と,我が国経済の未曾有の長期低迷によって,川崎港コンテナターミナルは供用初期にはほぼ順調に推移したものの,初期の稼働目標に比し,およそほど遠い実績で推移しているのが実情であります。また,かわさき港コンテナターミナル株式会社は,コンテナターミナルの効率的な管理運営を担い,地元企業の事業活動を支えるとともに,市民生活関連物資を安定的に取り扱うため,公共性の高い第三セクターとして平成6年5月に設立されたわけでありますが,11月29日に出されました川崎市港湾関連出資法人検討委員会の答申によりますと,現状においては運営を続けるほど損失の拡大を招く結果となってしまうことが指摘されております。さらに,存廃を含め,早急に検討を行い,コンテナターミナル事業が十分に機能できるような方向を打ち出す検討が必要であると答申されております。そこで,このKCTに対する今後の対応をいかにお考えか,お伺いをいたします。  本件も他会派と重複しておりますので,答弁は結構でございます。ただ,ここでかわさき港コンテナターミナル株式会社に対する今後の対応いかんにかかわらず,答申にもあるように,整備された川崎港コンテナターミナルの必要性は揺るぎなきものと確信しますが,コンテナターミナルの機能維持についての御見解をお伺いをいたします。  次は,震災についてであります。先般の新聞紙上によりますと,11月27日,政府の中央防災会議の東海地震に関する専門調査会は,東海地震が発生した場合,予想震度を22年ぶりに見直したものが発表されました。まず,その内容を伺っておきます。続いて,東海地震は予知の体制が組まれているとのことですが,どのような体制か。続いて,中央防災会議は地震防災対策強化区域を見直して,年度内をめどに自治体を強化地域に指定する方針で検討するとありますが,本市は指定されるのかどうか。また,本市の予測される震度及び被害についてお伺いいたします。続いて,もし東海地震が予知され,首相による警戒宣言が発令された場合,本市の措置及び周知方法を伺っておきます。  続いて,学校評議員制度の導入についてであります。学校評議員制度は平成13年度より全国各地の自治体で導入されました。本市では,子どもの権利条例に基づいて,学校運営に児童・生徒が参加し,意見を表明する機会を保障し,また,地域住民や保護者などが参加して,地域に開かれた学校づくりを推進する川崎独自の学校評議員制度,すなわち学校教育推進会議が平成14年度よりスタートすると伺っております。そこで,本件に関し,何点か伺います。まず,学校教育推進会議設置の背景について,続いて,全校に設置すると伺っておりますが,その範囲について,さらに,校長の権限及び責務,推進員の責務について,また,本推進会議の実効性の方策について,おのおの伺っておきます。  次は,市立高等学校普通科の市域学区制についてであります。本市域の公立高等学校普通科の学区については,南北2学区に制定されていると伺っております。そこで伺いますが,県内公立高等学校普通科は18学区に定めており,県立高等学校普通科はその学区を越える生徒の募集定員枠は,平成13年度より8%から25%と拡大し,制定されました。ところが,市立高等学校普通科におきましては従来の8%枠が継続されており,中学生の進学希望選択が狭いままになっております。県教育委員会が拡大に踏み切った経緯と,本市の現状及び今後の本市教育委員会の考え方を伺っておきます。  続いて,市立小学校設備における児童の学習デスクの規格についてであります。近年になり,小学生の体格向上及び学習内容の改革,さらには校舎建てかえ後のオープンスペース教室導入などの教育環境が著しく変化しておりますが,児童の学習デスクは,従来の旧文部省で制定されているJIS規格によるものを使用している実情であります。教育現場では,今パソコンなどが使用されるなど多様な学習形態が導入されており,現在のデスク規格では小さいのではないかと論議がなされているとも仄聞しております。このような実態を踏まえ,文部科学省の指導の動向及び本市の実情と対応を伺っておきます。  市政一般の質問は以上で,議案に移ります。議案第100号,当せん金付証票発売の限度額についてであります。本議案は,本市域内での宝くじの発売限度額を定めるものでありますが,これに関連して伺います。まず,発売限度額の議会提案額は,どこで,どのように決まっているのか。次に,過去3年間の実績で,売上高及び還元金の推移,さらに還元金については公共事業などの財源に充てることになっておりますが,その使途についても伺っておきます。  質問は以上であります。市長,理事者の方々,明快なる答弁をよろしくお願いを申し上げます。終わります。(拍手) ○副議長(菅原敬子) 市長。    〔市長 阿部孝夫登壇〕 ◎市長(阿部孝夫) それでは私から,ただいまの市民同志会を代表されました中川議員の御質問にお答え申し上げます。  最初に,市民福祉の向上と産業の活性化並びに国際環境産業文化都市についてのお尋ねでございますが,初めに,市民福祉の向上と産業の活性化についてでございます。我が国経済の根幹を支えてきた川崎は,東京,横浜に隣接する地理的条件,産業技術の集積,そして全国,世界で活躍する多くの市民など,大きな潜在力を有しております。今日,臨海部を初め内陸部でも企業の撤退が相次ぎ,雇用が減少していることに加えて,野球やサッカーのプロチームも出ていくなど,川崎の活力の衰退が目立っており,私も大変憂慮しているところでございます。  市税収入の落ち込み等を背景として,本市の財政状況も一層深刻化しておりますが,市民の日常生活の環境を整備し,保健,福祉,医療の充実を図るとともに,産業活動を支え,雇用を確保することは,都市行政本来の重要な役割であると考えております。子どもから高齢者まですべての市民が元気で安心して暮らせる環境を実現するためには,産業の再生,そして民間活力の回復に取り組み,経済的な基盤を強化する中で,都市としての自立を目指すことが不可欠であると考えております。  次に,国際環境産業文化都市についてでございますが,川崎は産業界と市民,行政が力を合わせて公害を克服してきた貴重な体験や技術を内に秘めております。これらのノウハウを積極的に活用して,臨海部を国際環境特別区と位置づけ,国際社会の環境問題に貢献する環境対応型産業集積のモデル地域として再開発を進めてまいりたいと考えております。同時に,川崎の自然や市民生活の中から,あるいは国際交流によって生み出されるオリジナルな川崎文化やスポーツの振興を図りまして,21世紀の我が国をリードする世界に開かれた国際環境産業文化都市として,川崎を再生させるように努力してまいりたいと存じます。  次に,産業経営のあり方についてでございますが,低迷する日本経済において,民間活力を再生することが最も重要な課題であると考えております。そのためには,川崎全域にわたって長年培ってきた産業技術の集積を生かして,国際社会にも貢献する情報通信,ナノテクノロジーなどの先端技術産業や伝統あるものづくり産業の振興を図るとともに,環境や福祉関連の産業等の今後の発展が期待できる産業の育成が必要であると考えております。しかしながら,企業を取り巻く環境は大変厳しいものがあると私も認識しているところでございますので,市内企業の皆さんと苦労をともにしながら,行政,産業界が一緒になって,知恵を出し合い,この厳しい時代に対応していく必要があると強く思っているところでございます。  次に,行財政の構造改革についてのお尋ねでございますが,行財政構造改革を断行していくためには,市民への市政情報の提供を徹底することにより,職員が市民の期待にこたえていくという意識を共有し,庁内各部署において自発的な改革の努力を進めてくれることが重要であると考えております。具体的には,市民や事業者の方々に出資法人を含めた本市の財政状況や職員配置,給与制度,行政コストなどの情報をわかりやすい形で公開して,また,政策評価システムを活用しながら,事業の抜本的な見直し等の改革に取り組んでまいりたいと存じます。さらに,行財政の構造改革プランにつきましては,数値目標や達成時期を明示するなど,具体的でわかりやすいものにしていきたいと考えております。  次に,臨海部国際環境特別区についてのお尋ねでございますが,川崎臨海部は明治以降,我が国の産業発展の中心地として重要な役割を果たしてまいりましたが,とりわけ戦後は公害問題の克服を通して市民に環境を重視する意識が浸透するとともに,企業自身によるさまざまな環境技術開発が行われて,その後の発展につながっております。その一方で,政府による国土の均衡ある発展政策から,工場等の分散の影響もあり,バブル経済の崩壊後の現在に至るまで,大きな低未利用地が発生する状況となっております。臨海部の再生には220ヘクタールとも言われている低未利用地の活用が大きなポイントになると考えております。これまで企業はこれらの土地の新たな活用を図りたいと考えても,多くの重層的な法規制があり,思うように土地利用ができなかったことが言われております。  私は,環境に対する市民の高い意識と企業の高い技術を生かして,この2,800ヘクタールという宮前区と幸区とを合わせた面積を有する臨海部地域について,国際環境特別区として位置づけ,環境対応型産業集積のモデル地域として再生を図ってまいりたいと考えております。私は,川崎臨海部の企業が公害を克服してきた環境技術は世界的に誇れるものだと思っております。その技術を生かして,エコタウン事業や新たな技術開発によるリサイクル関連産業への事業展開などの取り組みや,この環境技術を同じように公害に悩んでいる他の国々に対する技術移転,情報発信,さらには環境技術者育成の研修生の受け入れ,環境産業関連の研究開発型企業や研究機関の集積,あるいは海外からのすぐれた環境関連産業の誘致など,こういったことについて力を入れて推進してまいりたいと考えております。  また,臨海部の再編整備にはアメニティーが大事だと思います。臨海部地域が緑豊かで親水に富んだ地域でなければ,国内外からも投資は期待できないと思います。水際線をできるだけ市民に開放するなどの施策を含めて,「環境」は臨海部再生の大きなキーワードになると,そのように考えているところでございます。  私は,世界の15,16%のシェアを持つ日本の産業再生と川崎の産業再生はセットであると考えております。そして,川崎臨海部はその核となる地域であると認識いたしております。いずれにいたしましても,臨海部を国際環境特別区とすることによって,国際的にも,地球環境レベルからも貢献できるものと期待しているところでございます。その実現に向けては,新たな法律の可能性を含め,国や企業や市民の皆さんと相談する中で,一つ一つの課題を解決しながら努力してまいりたいと思いますので,御協力をよろしくお願い申し上げます。  最後に,タウンミーティングについてのお尋ねでございます。タウンミーティングにつきましては,さまざまな分野で自主的,かつ自立的に本市のまちづくりに取り組んでいる多様な市民の皆さんから,市長あてに出席の御要請をいただければ,私みずからがその場に出かけ,市民の皆さんの生の声をお聞きして,市政への反映を図りたいと考えているものでございます。既に多摩川エコミュージアム推進委員会が主催するタウンミーティングに今月中に出席する予定といたしているところでございます。なお,町内会連合会との関係につきましては,かねてより地域のまちづくりのために御苦労をいただいておりまして,このような機会をぜひとも持ちたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 教育長。    〔教育長 松下充孝登壇〕 ◎教育長(松下充孝) 教育委員会関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,学校教育推進会議についての御質問でございます。学校教育推進会議の背景につきましては,学校教育法施行規則上の学校評議員的な機能及び平成13年4月に施行された川崎市子どもの権利に関する条例第33条の「より開かれた育ち・学ぶ施設」における「定期的に話し合う場」としての機能の両者をあわせ持ったものとして設置されるものでございます。平成14年度の実施に向けて全校で試行しているところでございます。次に,設置の範囲についてでございますが,川崎市立幼稚園,小学校,中学校,高等学校,聾学校,養護学校のすべての学校に設置をいたします。  次に,校長の権限についてでございますが,校長は委員を選定するとともに,各委員に学校運営に関する説明をし,さまざまな委員からの幅広い意見を聞いて,より一層開かれた学校づくりに努めるものでございます。次に,校長の責務についてでございますが,校長は委員から出された意見を参考にしながら,学校づくりを進めていこうとするものであり,このたびの試行の中では,子ども委員の「学校の周りをもっときれいにしたい」との思いを受けとめて,落ち葉清掃大作戦に取り組んだ例や,地域から選出された委員さんの意見をきっかけに,ひとり暮らしのお年寄りと子どもたちの食事を通しての交流会を開催した例などが報告されております。また,委員以外の子ども,保護者,地域住民の方々に対しても,会議の目的や話し合われたことなどを十分に伝えることが求められております。  次に,委員の責務についてでございますが,より一層開かれた学校づくりの推進をするために,積極的に意見を述べることが期待されております。  次に,実効性のある推進会議にするための方策についてでございますが,平成13年度の試行を踏まえて,1つには,学校の特色を生かした会議の持ち方,2つには,より開かれた学校づくりへの取り組みなど,その成果や課題をもとに,校長による研究会を開催する中で,学校教育推進会議の円滑な実施に向けて取り組んでまいります。  次に,川崎市立高等学校普通科の市域学区制についての御質問でございます。初めに,神奈川県教育委員会が県立高等学校の普通科における学区外枠の拡大を図った経緯についてでございますが,生徒一人一人の特性や長所に基づいた学校選択の幅を拡大するという趣旨を生かし,学区外からの受け入れ限度枠を拡大するという考えに基づいたものと伺っております。次に,川崎市立高等学校の学区外からの受験生の受け入れ枠につきましては,川崎市内の受験者への影響を配慮し,従来どおり募集定員の8%以内としたものでございます。  次に,今後の対応といたしましては,平成13年7月11日付で地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正が行われ,公立高等学校の通学区域の設定については,当該教育委員会の判断にゆだねられることになりました。この改正により,現在,川崎地区の通学区域は,川崎南部学区と川崎北部学区の2つの学区に分かれておりますが,川崎市学区検討委員会において,できるだけ早い時期に全市を1区にする方向も視野に入れて,諸課題の検討を進めているところでございます。  次に,小学校の児童用学習デスクの規格についての御質問でございますが,教室用の机,いすにつきましては,学校生活の中で児童が日常的に使用するものであり,健康面を初め学習内容や授業形態,使用する児童の体位向上などにも配慮し,整備しているところでございます。今回,従来の考えに合わせて,多様な学習形態に対応する視点から,これまでの日本工業規格の改正が行われたところでございます。その内容としては,1つには,多様な教材や学習形態の変化に対応できるよう机の面積を広くしたこと,2つには,高さ調整が可能ないすを対象としたこと,3つには,材質規定を廃止し,木材の多様化など材料選択の幅を拡大するとともに,有害物質の使用を規制したこと,4つには,情報機器の導入への対応を可能としたこと,5つには,強度,安定性,耐久性などの試験方法に国際規格を採用したこと,6つには,身長に応じた高さの区分を国際規格区分に合わせたことなどでございます。この改正に伴い,今後,教室用机,いすの配備に当たりましては,改正内容を参考とし,改築校への導入を図ってまいりたいと考えております。既存校につきましても,計画的に導入できるよう,関係局と協議をしてまいります。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 総務局長。    〔総務局長 黒岩清忠登壇〕 ◎総務局長(黒岩清忠) 総務局関係の御質問にお答え申し上げます。  IT化対策についての御質問でございますが,行政内部のIT化を進めていくことは,市民サービスの向上や行政の効率化を進める上で,大変重要なことでございます。インターネットの普及による市民の皆様の利用や,企業における情報システムの導入など,IT化が進む中で,国におきましても5年以内に世界最先端のIT国家を目指すとして,平成13年1月に「e-Japan戦略」を発表し,電子政府の実現に向けた取り組みが行われております。また,地方公共団体に対しましても,国と歩調を合わせ,行政内部の電子化などIT化への要請が行われてまいりました。  こうしたことから,本市におきましても,事務処理の省力化,迅速化を図るため,これまでの紙文書による決裁にかわり,パソコン上で決裁処理を行う文書管理システムと,これに連動して歳入歳出手続などの財務事務を行う総合財務会計システムなど,行政事務のシステム基盤を構築しているところでございます。さらに,今年度はパソコンが配置された課長職を初めとして,およそ2,100人の職員を対象とした研修を実施するなど,職員がIT化社会に対応し,情報セキュリティーを守りながら,パソコンを活用できるためのIT化研修を実施するなど,情報環境の整備を進めているところでもございます。  こうしたさまざまな取り組みにより,平成15年度に電子市役所が開設され,順次,申請,届け出などの手続がシステム化されてまいりますと,自宅や会社からインターネットを通じて住民票の請求手続ができるようになるなど,いつでも,どこからでも,迅速で利便性の高いきめ細やかな市民サービスが受けられ,また,公文書目録などをインターネットで閲覧できるようになるなど,透明性の高い行政の実現に向けた取り組みが展開されます。こうしたことにより,行政内部におきましては,早い時期に職員1人1台のパソコン配置を目指すなど,IT化による事務処理の迅速かつ効率的な執行を確立し,行政のスリム化を目指してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 財政局長。    〔財政局長 奥川欽一登壇〕 ◎財政局長(奥川欽一) 財政局関係の御質問にお答え申し上げます。  初めに,財政見通しと行財政改革についての御質問でございます。平成14年度の財政見通しについてでございますが,最近の我が国の景気動向や事業執行の見込みなどを考慮するとともに,現行の税財政制度を前提に試算いたしますと,歳入総額は約5,168億円,歳出総額は約5,650億円で,差し引き482億円の収支不足となっております。昨年度に試算いたしました時点と比較いたしますと,収支不足額が50億円ほど増加しておりますが,その主な要因は,景気の悪化による市税収入の落ち込みでございます。また,平成14年度と同様の前提条件で,平成15年度及び平成16年度の収支見通しについて試算いたしますと,平成15年度は561億円, 平成16年度は527億円の収支不足が生ずる見込みでございます。平成14年度と比較して収支不足が増大している主な要因は,公債費や扶助費の増によるものでございます。このような財政状況のもと,市政に対する市民の期待にこたえるためには,行財政改革は急務であると考えております。  今後の方策といたしましては,政策評価などを活用した投資効果に見合わない事業や必要性の薄い事業の見直し,民間委託やPFIなどの導入による事業執行手法の見直しなどにより,事業費の削減を図るとともに,国から地方への税源移譲など,現行の税財政制度の見直しを国へ要望するなど,歳入歳出両面から取り組みを行っていく必要がございます。こうした取り組みを,今後策定されます行財政の構造改革プランの中に盛り込んでまいりたいと考えております。  次に,当せん金付証票発売の限度額についての御質問でございますが,都道府県及び指定都市は地方財政法第32条及び当せん金付証票法の規定に基づきまして,公共事業その他の公益の増進を目的とする事業の財源に充てるため,当せん金付証票,いわゆる宝くじを発売できることとなっております。発売に当たりましては,当せん金付証票法第4条の規定により,発売額の限度を,議会の議決を経て総務大臣の許可を要することとなっております。この発売限度額を御提案するに当たりましては,発売団体で構成する全国自治宝くじ事務協議会などで決定された宝くじ年間発売計画をもとに,本市における過去の発売の実績等を勘案いたしました上,発売限度額を算定いたしまして,お諮りをしているものでございます。  次に,これまでの本市の売上高と収益金の実績でございますが,このところ魅力ある新種のくじの商品開発や,テレビコマーシャル等の普及宣伝効果などもございまして年々増加を続けております。売上高は平成10年度では約78億円,11年度では約90億円,12年度では約94億円でございまして,収益金は10年度では約33億円,11年度では約38億円,12年度では約39億円となっております。また,本市の収益金の使途につきましては,主に義務教育施設整備事業,公営住宅整備事業及び福祉関連施設整備事業などの市民生活に必要な公共事業に充当しております。このように宝くじは当せん金の魅力のほか,その収益金につきましても市民の皆様の暮らしに役立つ施設の整備等の貴重な財源となっておりますので,今後とも普及宣伝活動に努め,収益金の安定的な確保を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) まちづくり局長。    〔まちづくり局長 福地由矩登壇〕 ◎まちづくり局長(福地由矩) まちづくり局関係の御質問にお答え申し上げます。  住宅金融公庫の改革と本市の住宅施策についての御質問でございます。まず本市の住宅政策に及ぼす影響でございますが,住宅金融公庫につきましては,長期,固定,低利で安定した資金計画が立てられる住宅資金融資として,中堅所得者を中心に住宅取得を促進する役割を果たしてきたことは周知のとおりでございます。しかしながら,最近の動向を見ますと,民間金融機関では金融公庫融資並みの新たな商品開発が行われておりますし,本市の住宅資金融資制度の利用実績も年々下がってきているのが現状でございます。また,本市では平成11年5月に住宅基本計画を改定いたしましたが,これは国の住宅政策におけるストック重視,市場重視の転換に沿うものと考えており,このたびの改革につきましては,本市の住宅政策に大きな影響はないものと考えておりますが,住宅資金融資制度につきましては,融資対象の重点化,スリム化などに取り組んでまいりたいと考えております。  次に,住宅の質向上の誘導についてでございますが,消費者保護の立場から平成11年に,住宅の品質確保の促進等に関する法律が制定されました。この法律は,消費者が安心して住宅やマンションを取得するために,住宅の品質確保や住宅にかかわる業者との紛争の処理体系を明確にすることを目的としており,新築する住宅やマンションの耐震性や耐火性能などを表示し,保証を与えるものとして,平成12年10月に住宅性能表示制度をスタートし,来年度には中古住宅にも導入される予定と伺っております。このような状況から,本市におきましても,住宅の品質確保の促進を図るため,市政だよりを活用した広報等の充実に努めております。今後もバリアフリーや住宅性能表示制度など住宅に関する情報を提供し,また,本市の住宅政策の一環として,川崎市住宅資金融資制度の御利用をいただくには住宅性能表示制度を条件とするなど,市民が良質な住宅を取得できるよう,住宅の質の誘導に向けた施策の展開を図ってまいります。  次に,中堅所得者の住宅取得融資につきましては,公庫融資と民間金融機関融資における融資決定の可否は,主に本人の返済能力と物件の担保価値評価という2点で判断されますので,その審査基準に両者の大きな差異はございません。したがいまして,返済能力などが十分あるにもかかわらず,融資を受けられない方が増加する可能性は低いものと考えております。しかしながら,民間金融機関が円滑に融資業務を行っていくか否かが重要なポイントになるだろうと考えておりますので,今後の国の住宅政策の動向を注意深く見守ってまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 建設局長。    〔建設局長 鳥海勝男登壇〕 ◎建設局長(鳥海勝男) 建設局関係の御質問にお答え申し上げます。  震災対策についての御質問でございますが,初めに,中央防災会議の東海地震に関する専門調査会による震度分布等の見直しの内容につきましては,本年6月にこの専門調査会で,現行の震源域に比べ若干西にずれた新たな想定震源域を公表したのを踏まえまして,最新の地盤データ等によるシミュレーションを行い,東海地震の発生時に想定される地震の揺れの大きさや,津波の高さ等が11月27日に報告されたものでございます。この報告によりますと,地震につきましては震度6弱以上の区域は,現行の強化地域に加え,山梨県の北部,長野県中南部のそれぞれの一部の地域と愛知県東部に広がるものとされております。さらに,津波につきましても,千葉県房総半島突端や紀伊半島の東岸まで,高い津波の発生が予想されております。  次に,東海地震の予知体制についてでございますが,現在,東海地方には,国において地震計を初め,16地点の体積ひずみ計や衛星利用測位システム等を利用した観測網が張りめぐらされており,24時間の監視体制がとられております。これらの観測網に一定の異常が検出されますと,直ちに地震防災対策強化地域判定会が招集され,この判定会の中で東海地震の発生のおそれがあると判定されますと,内閣総理大臣から警戒宣言が発令されることになっております。  次に,地震防災対策強化地域の見直しについてでございますが,国では今後,強化地域指定のための専門調査会を設置し,関係都道府県知事の意見を聞きながら見直しを進めるとしております。しかしながら,新たな想定震源域が現行の区域から西側にずれていること,現行の地震防災対策強化地域に本市が含まれていないことを考慮いたしますと,本市が今回新たに強化地域に指定されることはないと思われます。また,本市域で予想される震度につきましては,震度5強以下で,被害予測につきましては示されておりませんが,昭和63年に本市が実施した地震被害想定調査の予測震度も全市域に震度5弱となっており,この調査結果を勘案しても,強化地域内と比べ被害は少ないものと考えております。  次に,警戒宣言が発令された場合の対応でございますが,地域防災計画に基づき,災害対策本部を設置するとともに,市民の皆様には防災行政無線や広報車等により,地震予知情報の内容やとるべき行動,交通規制などの情報を迅速かつ的確に提供し,混乱の防止に努め,被害を最小限に食いとめてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 港湾局長。    〔港湾局長 石井敏治登壇〕 ◎港湾局長(石井敏治) 港湾局関係の御質問にお答え申し上げます。  川崎港コンテナターミナルの機能維持についての御質問でございますが,本市といたしましては,港湾関連出資法人検討委員会の答申を最大限尊重し,ターミナル機能が十分発揮できるよう,今後の運営方法について鋭意検討しているところでございまして,今後どのような手法をとるにしても,現在寄港している定期航路の各船社が引き続き安心してターミナルを利用していただけるよう,運営体制を確立する必要があると認識しているところでございます。さらに,かわさき港コンテナターミナル株式会社の設立時の大きな目的の一つでもあります地元業界の振興及び発展という観点から,現在,荷役作業に当たっている地元港運業者の事業機会を確保することも重要課題であると考えるものでございます。いずれにいたしましても,市民の貴重な財産であります川崎港コンテナターミナルの機能を最大限に活用できるよう,維持策を検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 中川議員。 ◆12番(中川啓) おのおの御答弁ありがとうございました。阿部市長には,「市政への考え方」のこの冊子に書き切れなかったところということでお聞きしました。その中で,1点だけ市長に再質問をしたいと思います。「市政への考え方」,それから御答弁,これをお聞きしておりますと,行財政の構造改革の取り組み姿勢については,強い信念と情熱を持って断行されると受けとめました。私はこの取り組みの一手段として,行政内のIT化が大きな役割を占めると考えます。その取り組みについては,総務局長から具体的施策の答弁がありましたけれども,これは,私,「市政への考え方」の中で入れていたから,当然市長が答えてくれるのかなと思っていたんですが,先に展開の方を総務局長にお答えいただきましたけれども,まずこれ,ちょっと角度を変えまして,やはり市長が多くの自治体で経験された行政運営の中で,自治体におけるIT化対策をどのようにお考えになるのか,その経験とか,そういうことを踏まえましてお答えをいただきたいと思います。 ○副議長(菅原敬子) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) 自治体におけるIT化対策についてのお尋ねでございます。御指摘の点ごもっともでございまして,これまでのいきさつもあろうかと思って局長に答弁してもらいましたが,私から改めて答弁させていただきます。  IT化の急激な進展は,市民生活のあらゆる分野において,さまざまな変化をもたらしております。行政事務のIT化を進めることによって,市民の利便性や行政サービスの向上が図られることはもとより,市民活動や経済活動の活性化に大きく寄与するところでございます。また,私が提案しております国際環境特別区構想についても大きな役割を果たすものと考えております。行政改革につきましては,このIT化は,私が進めようとしているこの改革の観点からも,行政運営の簡素化,効率化,透明性の向上などを推進する大変重要な手段になろうかと思っております。私といたしましては,これまでいろいろ先進的な事例も他の都市でございますので,それも参考にしながら,情報化に対応した行政への転換を積極的に進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 中川議員。 ◆12番(中川啓) 市長ありがとうございました。自治体のIT化をお聞きしましたのは,この「市政への考え方」の中に,行財政改革を積極的にやるという中で,いわゆるITに取り組むことが書いてなかったもので,お聞きしたわけでございます。市長が今後の川崎市の表札を,国際環境産業文化都市と位置づけるというようなことでございますので,このためには御答弁にもありましたとおり,市民の皆様,また行財政の改革に大変重要な手段だと思います。今,我々の耳に聞こえてくるのは,県内でも横須賀の市長あたりがえらい旗を上げまして,うちが日本一だなんて言っていますね。それから,県レベルでは三重の知事さんが,これまた,県レベルでは日本一だと。だけど市長,ここで国際環境産業文化都市という表札を上げるなら,やはりそれに追いつけ追い越せで,我々も川崎市民の皆さんと連携をとって,このIT化というものは,今もう御答弁いただいたとおりでございまして,必要だと思いますので,ぜひ力を注いでいただきたいと思います。ということで,総務局長,御答弁いただきましたけれども,市長も言っていますので,これは積極的にやっていただきたいと,このように思います。  それでは次に,教育長に意見,要望いたします。市立高等学校の普通科の市内学区の撤廃をお願いしました。できるだけ早い時期に実施するとの前向きの答弁ありがとうございました。ただ,できるだけ早い時期というのは,事務方とやっていても何年だというのを言ってくれなかったんですけれども,できるだけ早い時期といったら,一,二年後と考えてよいのか。よければ,自席でうんと言っていただければありがたいんですが。― ちょっと難しそうですね。ただしこの問題は,市内の撤廃は,御答弁のとおり教育長を初めとする教育委員会の権限でいいんですね。ですけど,私,考えるには,隣接の横浜市さん側の接点,これが今8%でやっていますね。これを全廃したら,横浜からもダーッと来るという,横浜市さんの教育委員会との協定をこれから慎重に協議をしていただいて,この市内の学区制はうちは中だけは撤廃であると。だけど,横浜から来るのは従来どおり8%だとか,25%だとか,そういう決めの問題をきめ細かく両市で早く打ち合わせをしていただいて,協議をしていただいて,早急に実施していただくように要望しておきます。この方向性はありがとうございました。  次は,阿部新市長に意見,要望を最後に言わせていただきます。代表質問では「市政への考え方」を,言いかえれば新市長の取り組み姿勢をお聞きしました。今後の施策の展開については,我々は次の2月に予算議会がございます。予算議会の中で,政策の数字が出たところで今度は論議をしてまいりますので,どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  また,やはり市長の交代するメリットとして,私は4点ちょっと期待をしたいと思います。まず1点目は,やはり今までの政策の刷新,これはいわゆる改革であります。それから2番目に,今までやってきたことも原点に戻っての施策の構築ができるということですね。それから3番目に,阿部市長に期待しておくのは,私は国政との好連携というものが生まれてくるのではないか。それから最後に,市長が率います行政職員全体の帰属意識の向上を目指さなくてはいかぬ。この4つだけは,我々会派も今までもきちっとその辺を見据えながらやってきたんですが,これは新しい市長になられたときのメリットとして,これからも市民の皆さんとともに,それをアピールしていかなくてはいかぬと思いますので,よろしくお願いいたします。  我々会派も,阿部市長を中心とする行政の皆さんとは,今後もはっきりと白黒の碁石を打つごとく闊達な論議を推し進めていくことを表明いたしまして,以上,終わります。ありがとうございました。 ○副議長(菅原敬子) 以上をもちまして,日程第1,第2及び第3の各案件に対する各会派の代表質問は終わりました。これをもちまして,代表質問を終結いたします。            ----------------------- ○副議長(菅原敬子) 次に,議案の委員会付託についてでありますが,まず日程第2の案件中,報告案件の1件を除く各案件につきましては,お手元に印刷配付してあります議案付託表(その1)のとおり,それぞれの常任委員会に付託をいたします。            -----------------------            平成13年第5回川崎市議会定例会議案付託表(その1) 平成13年12月13日  ┌────────┬──────────────────────────────────┐ │付託委員会   │        案               件         │ ├────────┼──────────────────────────────────┤ │        │議案第 98号 川崎市立学校の設置に関する条例の一部を改正する条例の│ │        │        制定について                    │ │        │議案第 99号 川崎市個人情報保護審査会委員の選任について     │ │総務委員会   │議案第100号 当せん金付証票発売の限度額について         │ │        │議案第102号 平成13年度川崎市一般会計補正予算についての市長の専│ │        │        決処分の承認について                │ │        │議案第103号 平成13年度川崎市一般会計補正予算         │
    ├────────┼──────────────────────────────────┤ │        │議案第 95号 川崎市基金条例の一部を改正する条例の制定について  │ │市民委員会   │議案第 96号 川崎市農業共済条例を廃止する条例の制定について   │ │        │議案第104号 平成13年度川崎市競輪事業特別会計補正予算     │ │        │議案第108号 平成13年度川崎市勤労者福祉共済事業特別会計補正予算│ ├────────┼──────────────────────────────────┤ │        │議案第 97号 川崎市保育園条例の一部を改正する条例の制定について │ │        │議案第105号 平成13年度川崎市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補│ │健康福祉委員会 │        正予算                       │ │        │議案第106号 平成13年度川崎市公害健康被害補償事業特別会計補正予│ │        │        算                         │ │        │議案第107号 平成13年度川崎市介護保険事業特別会計補正予算   │ ├────────┼──────────────────────────────────┤ │まちづくり委員会│議案第101号 市道路線の認定及び廃止について           │ ├────────┼──────────────────────────────────┤ │        │議案第109号 平成13年度川崎市墓地整備事業特別会計補正予算   │ │環境委員会   │議案第110号 平成13年度川崎市生田緑地ゴルフ場事業特別会計補正予│ │        │        算                         │ └────────┴──────────────────────────────────┘            ----------------------- ○副議長(菅原敬子) 次に, △日程第3の決算議案についてであります。  お諮りいたします。日程第3の決算議案18件につきましては,議員選出の監査委員である市古映美議員,平子瀧夫議員の両議員を除く62名の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し,これに付託の上,審査をいたしたいと思いますが,御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(菅原敬子) 御異議ないものと認めます。よって,そのように決定いたしました。  なお,ただいまの決算審査特別委員会は,明日14日の午前10時から本議場において開催をいたしますので,御了承をお願いいたします。            ---------*****--------- ○副議長(菅原敬子) 次に, △日程第4の請願,陳情を議題といたします。  平成13年第4回定例会以降,去る12月5日までに受理いたしました請願,陳情は,お手元に印刷配付してあります請願陳情文書表(その1)のとおりであります。            -----------------------            請  願  文  書  表 ┌──────┬─────┬─────┬──────────────┬───┐ │ 件  名 │請願提出者│紹介議員 │   要       旨  │付託 │ │      │     │     │              │委員会│ ├──────┴─────┴─────┴──────────────┴───┤ │受理No 110                                │ │受理年月日 13.11.7                            │ ├──────┬─────┬─────┬──────────────┬───┤ │川崎市に隣接│麻生区  │長瀬政義 │ 麻生区向原地区に隣接する東│   │ │する東京都稲│向原墓苑対│雨笠裕治 │京都稲城市坂浜地区に宗教法人│健康 │ │城市内での墓│策協議会 │佐野仁昭 │經王寺が墓地建設を計画してい│福祉 │ │地計画に対し│ほか   │花輪孝一 │ますが,これまでの概要説明で│委員会│ │,都の申請受│  1,248名│佐藤喜美子│は,将来の詳細な運営計画が示│   │ │理の前に市の│     │中川 啓 │されていない上,森林を切り崩│   │ │事前調査と,│     │猪股美恵 │し大規模な掘削工事を行うにも│   │ │市民の環境影│     │稲本 隆 │かかわらず,工事の概要も明ら│   │ │響軽減に向け│     │     │かになっていません。    │   │ │た事前協議の│     │     │ 周辺住民は,土木工事や工事│   │ │働きかけを求│     │     │車両の運行,さらには将来の墓│   │ │める請願  │     │     │参者の通行,日常の廃棄物処理│   │ │      │     │     │等で多大な影響を受けるおそれ│   │ │      │     │     │があります。        │   │ │      │     │     │ 墓地建設の申請は,東京都に│   │ │      │     │     │出されますが,市民の健康及び│   │ │      │     │     │環境保全に権限を有する市とし│   │ │      │     │     │て,都の申請受理前に現地等を│   │ │      │     │     │調査していただき,都と事前協│   │ │      │     │     │議を行うべき行政当局にご指導│   │ │      │     │     │くださるようお願いします。 │   │ ├──────┴─────┴─────┴──────────────┴───┤ │受理No 111                                │ │受理年月日 13.11.16                           │ ├──────┬─────┬─────┬──────────────┬───┤ │青少年科学館│多摩区在住│坂本 茂 │ 青少年科学館の改築が検討さ│   │ │の改築早期実│者    │玉井信重 │れ始めて,はや10年になります│総務 │ │現と名称変更│ほか   │斎藤隆司 │が,いまだに実現しておりませ│委員会│ │を先行させる│  2,523名│志村 勝 │んので,是非とも早期の改築を│   │ │ことに関する│     │伊藤 弘 │お願いします。       │   │ │請願    │     │佐藤喜美子│ また,川崎市唯一の自然系博│   │ │      │     │     │物館にふさわしい名称へ,改築│   │ │      │     │     │に先行させて変更することを併│   │ │      │     │     │せてお願いします。     │   │ ├──────┴─────┴─────┴──────────────┴───┤ │受理No 112                                │ │受理年月日 13.12.3                            │ ├──────┬─────┬─────┬──────────────┬───┤ │川崎の子育て│幸区在住者│宮崎光雄 │ 川崎市子どもの権利に関する│   │ │施策の充実を│ほか 105名│稲本 隆 │条例に基づき,子育て施策の充│市民 │ │求めることに│     │     │実を強く求めます。     │委員会│ │関する請願 │     │     │1 入所を希望するすべての子│   │ │      │     │     │ どもが,乳幼児が育つのにふ│健康 │ │      │     │     │ さわしい環境を備えた認可保│福祉 │ │      │     │     │ 育園に入れるように,緊急に│委員会│ │      │     │     │ 「認可保育園」を増やしてく│   │ │      │     │     │ ださい。         │   │ │      │     │     │2 市の保育園で安定した保育│   │ │      │     │     │ の質,環境,安全性を確保す│   │ │      │     │     │ るために,現在の公立保育園│   │ │      │     │     │ の民営化はせず,市の認可保│   │ │      │     │     │ 育園に企業運営の参入を認め│   │ │      │     │     │ ないでください。     │   │ │      │     │     │3 地域の子どもたちの遊びや│   │ │      │     │     │ 交流の場である「こども文化│   │ │      │     │     │ センター」は民営化せず,児│   │ │      │     │     │ 童館としての本来の機能を拡│   │ │      │     │     │ 充してください。     │   │ │      │     │     │4 子どもたちの豊かな生活を│   │ │      │     │     │ 保障することによって,親が│   │ │      │     │     │ 安心して働き続けられるよう│   │
    │      │     │     │ に家庭に代わる生活の場とし│   │ │      │     │     │ ての「学童保育」を全児童を│   │ │      │     │     │ 対象にした「わくわくプラザ│   │ │      │     │     │ 」とは別の事業として,従来│   │ │      │     │     │ どおり市が責任を持って存続│   │ │      │     │     │ ・充実してください。   │   │ └──────┴─────┴─────┴──────────────┴───┘            陳  情  文  書  表 ┌──────┬─────┬────────────────────┬───┐ │ 件  名 │陳情提出者│    要          旨    │付託 │ │      │     │                    │委員会│ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 213                                │ │受理年月日 13.10.16                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │宮前区土橋に│宮前区  │ 宮前区土橋の斜面地に建設が予定されてい│   │ │建設予定の「│宮前平パー│る「ペイサージュ宮前平(仮称)」建設計画│まち │ │ペイサージュ│ムハウス管│は,居住環境を著しく侵害し,また,建設計│づくり│ │宮前平(仮称│理組合  │画に伴う交通事情の悪化により交通事故の発│委員会│ │)」に対する│ほか 665名│生にもつながることも考えられるので,早急│   │ │宮前平パーム│     │な建設計画の見直しを図るようご指導いただ│   │ │ハウス管理組│     │きたい。                │   │ │合及び北側隣│     │                    │   │ │接戸建住民か│     │                    │   │ │らの要望事項│     │                    │   │ │に関する陳情│     │                    │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 214                                │ │受理年月日 13.10.19                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │「非核三原則│兵庫県西宮│ 次のことについて,貴議会から国に意見書│   │ │」を廃止する│市在住者 │を提出してください。          │市民 │ │ための陳情 │     │ 「非核三原則」は,我が国に対する核攻撃│委員会│ │      │     │や生物・化学兵器攻撃を策す国家やテロリス│   │ │      │     │トが未来永劫にわたって存在しないという非│   │ │      │     │現実的な国際情勢観に依拠していることを考│   │ │      │     │慮し,これを「国是」とすることをやめるこ│   │ │      │     │と。                  │   │ │      │     │ 特に,核兵器を搭載している米国艦船の通│   │ │      │     │過や寄港を認めることを政府の立場として公│   │ │      │     │言すること。              │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 215                                │ │受理年月日 13.10.23                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │川崎区内小田│川崎区  │ 小田2丁目17番の旧大安興業駐車場跡地に│   │ │交番前マンシ│小田交番前│建設予定のマンション建設について,次のと│まち │ │ョン建設に関│マンション│おり陳情いたします。          │づくり│ │する陳情  │建設に反対│1 建設予定地を小田2・3丁目地区市街地│委員会│ │      │する会  │ 住宅密集地区再生事業用地として市が買収│   │ │      │ほか   │ すること。              │   │ │      │  2,889名│2 万一買収できない場合は,市街地住宅密│   │ │      │     │ 集地区再生事業の目的である「住みやすく│   │ │      │     │ ,安全で魅力あるまち」に合致するよう事│   │ │      │     │ 業者を強力に指導すること。      │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 216                                │ │受理年月日 13.10.26                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │多摩区菅地内│多摩区在住│ 私たちの家の前の用水路から,蚊や臭気な│   │ │の用水路ふた│者    │どが発生するため永年困っており,生活環境│まち │ │がけに関する│ほか 2名│と避難路確保の上からも,是非用水路ふたが│づくり│ │陳情    │     │けをお願いいたします。         │委員会│ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 217                                │ │受理年月日 13.11.12                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │がん治療薬,│宮前区在住│ 次のことについて,貴議会から国及び関係│   │ │認可を国に求│者    │機関に意見書を提出していただきたい。  │健康 │ │める意見書の│ほか 640名│1 製薬会社より申請のある薬品は,米国同│福祉 │ │提出に関する│     │ 様,審査期間を半年程度とするよう努力さ│委員会│ │陳情    │     │ れたい。               │   │ │      │     │2 申請がない場合でも,認可されている薬│   │ │      │     │ 品については,すべてのがんに適用された│   │ │      │     │ い。                 │   │ │      │     │3 個人輸入薬品使用の場合,混合診療を検│   │ │      │     │ 討していただきたい。         │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 218                                │ │受理年月日 13.11.12                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │登戸駅南北自│多摩区在住│ 登戸駅南北自由通路を早く完成させてくだ│   │ │由通路の早期│者    │さい。                 │まち │ │建設と延長を│ほか 734名│ また,北部医療施設オープンまでに必ず完│づくり│ │求めることに│     │成させてください。さらに,登戸駅南北自由│委員会│ │関する陳情 │     │通路をつくる際,橋上駅舎から小杉・菅線多│   │ │      │     │摩川寄りまで橋を延ばしてください。   │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 219                                │ │受理年月日 13.11.16                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │多摩区宿河原│多摩区  │ 宿河原6丁目14番地先の市道宿河原78号線│   │ │地区の道路及│宿之島地区│の道路整備と側溝の整備及び市道沿いにある│まち │ │び歩道の整備│代表   │農業用水上の歩道の整備をお願いします。 │づくり│ │に関する陳情│ほか 59名│ また,市道宿河原78号線と交差する市道宿│委員会│ │      │     │河原121号線の道路及び農業用水路整備をお │   │ │      │     │願いします。              │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 220                                │ │受理年月日 13.11.27                           │
    ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │首都圏の既成│川崎区  │ 首都圏の既成市街地における工業等の制限│   │ │市街地におけ│川崎商工会│に関する法律(工業等制限法)の廃止を求め│市民 │ │る工業等の制│議所   │る意見書を国へご提出願いたい。     │委員会│ │限に関する法│ほか3団体│                    │   │ │律(工業等制│     │                    │   │ │限法)の廃止│     │                    │   │ │を求めること│     │                    │   │ │に関する陳情│     │                    │   │ └──────┴─────┴────────────────────┴───┘ ┌──────┬─────┬────────────────────┬───┐ │ 件  名 │陳情提出者│    要          旨    │付託 │ │      │     │                    │委員会│ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 221                                │ │受理年月日 13.11.27                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │「新たな農産│横浜市中区│ 貴議会において,次の事項を中心とした意│   │ │物貿易ルール│食とみどり│見書を採択し,国及び関係機関へ提出願いた│市民 │ │の確立に向け│,水を守る│く陳情します。             │委員会│ │た意見書」の│神奈川県民│1 農林水産業の果たす多面的機能の維持と│   │ │採択に関する│会議   │ 各国の農林水産業が共存できる貿易ルール│   │ │陳情    │     │ の確立。               │   │ │      │     │2 世界的な食料の安全保障に向けた国内食│   │ │      │     │ 料自給率の向上。           │   │ │      │     │3 「食の安全」対策の強化。      │   │ │      │     │4 各国の生産資源を最大限活用できる国境│   │ │      │     │ 措置や国内助成のあり方の検討。    │   │ │      │     │5 国際的な食料備蓄・援助機構の創設。 │   │ ├──────┴─────┴────────────────────┴───┤ │受理No 222                                │ │受理年月日 13.11.28                           │ ├──────┬─────┬────────────────────┬───┤ │川崎市教育委│多摩区在住│ 次の項目について,市議会において調査・│   │ │員会でもっぱ│者    │検討していただきますよう陳情します。  │総務 │ │ら教職員の服│ほか3名 │1 教職員団体に対する「ヤミ専従」を市教│委員会│ │務の監督の仕│     │ 委が長く認めてきた事実を明らかにし,公│   │ │事をしている│     │ 費の戻入を勧告すること。       │   │ │教職員部長*│     │2 現在の教職員部長・課長は,その任にふ│   │ │*氏,同課長│     │ さわしくないので,人事異動の勧告をされ│   │ │**氏による│     │ たい。                │   │ │職員団体に対│     │3  市教委と各種校長会との公式な関係を明│   │ │する「差別」│     │ らかにし,校長会委託費という形態から学│   │ │と校長に対す│     │ 校運営費を増額の方向に切り替えるように│   │ │る指導の不徹│     │ 勧告されたい。            │   │ │底を改め,市│     │4 教育委員会教職員課の教職員部長・教職│   │ │議会に対する│     │ 員課長・教職員課主幹に行政職員を充てる│   │ │権威の確立と│     │ ことや教育委員会に事務職員として異動し│   │ │市民の基本的│     │ た後に再び学校管理職として戻ることのな│   │ │権利が文字通│     │ いように勧告されたい。        │   │ │り市の行政施│     │                    │   │ │策に反映でき│     │                    │   │ │るように要求│     │                    │   │ │する陳情  │     │                    │   │ └──────┴─────┴────────────────────┴───┘            ----------------------- ○副議長(菅原敬子) ただいまの請願,陳情につきましては,文書表のとおり,それぞれの常任委員会に付託をいたします。  なお,この際お諮りいたします。ただいま付託をいたしました請願,陳情のうち,本会期中に審議未了となったものにつきましては議会閉会中の継続審査にいたしたいと思いますが,御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(菅原敬子) 御異議ないものと認めます。よって,そのように決定いたしました。            ---------*****--------- ○副議長(菅原敬子) 次に, △日程第5の議案2件を一括して議題といたします。  理事者に提案理由の説明を求めます。総務局長。    〔総務局長 黒岩清忠登壇〕 ◎総務局長(黒岩清忠) 追加議案としてお願いをしております総務局関係の議案につきまして御説明を申し上げますので,議案書の1ページをごらんいただきたいと存じます。  議案第129号,川崎市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について,御説明を申し上げます。初めに,制定要旨を御説明申し上げますので,議案書の4ページをごらんいただきたいと存じます。この条例は,川崎市人事委員会から市議会及び市長に対してなされた平成13年9月5日付報告及び勧告にかんがみ,一般職の職員の期末手当の額を改定し,及び特例一時金を支給すること,また一般職の職員の給与改定に関連して,特別職の職員及び企業職員の給与について必要な措置を講ずることなどのため,制定するものでございます。  それでは,改正の内容につきまして御説明申し上げますので,1ページにお戻りをお願いをいたします。初めに,第1条川崎市職員の給与に関する条例の一部改正について,御説明させていただきます。  まず,第14条第2項の改正でございますが,これは期末手当につきまして,12月期の支給割合を現行「100分の160」から「100分の155」に改めることにより,100分の5引き下げるものでございます。次に,第19条の4第7号の改正でございますが,これは「神奈川県労働金庫」の名称を「中央労働金庫」に改めるものでございます。次に,附則第22項の改正でございますが,これは後ほど御説明申し上げます特例一時金の新設に伴い,字句の整理を行うものでございます。次に,附則第25項の改正でございますが,これは当分の間,各年度の3月1日を基準日として,この基準日に在職する職員に対し,特例一時金を支給することとするものでございます。  次に,附則に新たに加える3項のうち,初めに2ページにございます第26項でございますが,これは特例一時金の額を原則4,332円とし,第1号及び第2号に規定する給与を受けていない期間のある職員,また病気休暇により給与の減額を受けた職員等の特例一時金の額につきましては,4,332円を超えない範囲内で人事委員会規則で定める額とするものでございます。  次に,第27項でございますが,これは特例一時金が支給される間,この条例の第2条におきまして,特例一時金を給料に含まないこととするもの及び第19条第1項から第4項に規定する休職者の給与の取り扱いにつきまして,当該休職者に特例一時金を支給するための措置を講ずるものでございます。次に,第28項でございますが,これは特例一時金の支給に関し,人事委員会規則への委任について規定するものでございます。  次に,第2条川崎市特別職員給与条例の一部改正について,御説明させていただきます。第6条第2項の改正でございますが,これは一般職の職員の期末手当の改定に関連した措置でございまして,12月期の期末手当の支給割合を現行「100分の215」から「100分の210」に改めるものでございます。  次に,第3条川崎市常勤の監査委員の給与及び旅費に関する条例の一部改正についてでございますが,第6条第2項の改正につきましては,ただいま申し上げました特別職員と同様の措置を講ずるためのものでございます。  次に,3ページにございます第4条川崎市公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正について,御説明させていただきます。附則に新たに加える第5項及び第6項でございますが,これは企業職員につきましても,特例一時金の取り扱いを一般職の職員と同様にするためのものでございます。  次に,附則について御説明申し上げます。初めに,第1項は施行期日の規定でございまして,この条例は公布の日から施行するものでございます。ただし,川崎市職員の給与に関する条例中,期末手当に関する改正規定,川崎市特別職員給与条例,川崎市常勤の監査委員の給与及び旅費に関する条例並びに平成14年3月の期末手当の額の特例に関する規定であります附則第3項の規定は,平成14年1月1日から施行するものでございます。次に,第2項は適用日の規定でございまして,特例一時金に関する規定は,平成13年4月1日に遡及して適用することとするものでございます。  次に,4ページにかけてでございますが,第3項は職員,特別職員及び常勤の監査委員に対して,平成14年3月に支給する期末手当の額の特例に関する規定でございますが,これは平成13年12月に支給された期末手当の額と改正後の12月の期末手当の額の差額を,平成14年3月に支給する期末手当において調整する規定でございます。  次に,第4項は外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部改正のための規定でございます。これは附則に新たに第5項を加えるものでございまして,海外に派遣する職員につきましても特例一時金が支給できるよう,規定の整備を行うものでございます。  以上で,議案第129号関係の説明を終わらせていただきます。 ○副議長(菅原敬子) 財政局長。    〔財政局長 奥川欽一登壇〕 ◎財政局長(奥川欽一) 財政局関係の議案につきまして御説明を申し上げますので,青い表紙の平成13年度川崎市一般会計補正予算(追加提出分)の1ページをお開き願いたいと存じます。  議案第130号,平成13年度川崎市一般会計補正予算でございますが,今回の補正予算は国の第1号補正に対応するものでございます。第1条第1項は歳入歳出予算の補正でございまして,既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ64億5,137万円を追加し,予算の総額を歳入歳出それぞれ5,471億6,125万8,000円とするものでございます。第2項は歳入歳出予算の補正の内容でございまして,2ページから5ページにございます第1表歳入歳出予算補正のとおり,定めるものでございます。この内容につきましては,後ほど歳入歳出補正予算事項別明細書により御説明申し上げます。  1ページにお戻りをいただきまして,第2条は繰越明許費,第3条は地方債の補正でございまして,この内容につきましては,第2表繰越明許費,第3表地方債補正により順次御説明を申し上げますので,6ページをお開き願いたいと存じます。  第2表繰越明許費は6款経済費のリサイクル施設整備費補助事業ほか2件でございまして,合計欄にございますように,総額56億8,747万6,000円を翌年度に繰り越すものでございます。繰越の理由といたしましては,今回の補正に伴い,事業が追加となりますため,年度内の事業完了が見込めないことによるものでございます。  次に,8ページをお開き願いたいと存じます。第3表地方債補正は,変更が廃棄物処理施設等整備事業ほか1件で,補正額は一番下の地方債総合計欄にございますように8億7,100万円の増額で,補正後の額を685億9,400万円とするものでございます。この内容につきましては,歳入歳出補正予算事項別明細書により御説明を申し上げます。  それでは,歳入歳出予算の内容につきまして御説明を申し上げますので,10ページをお開き願いたいと存じます。初めに歳入でございますが,10款地方交付税は1,482万1,000円の増となっておりますが,これは1項1目地方交付税で普通交付税の増でございまして,当初予算を上回って交付された普通交付税のうち,既に補正時に充当いたしました残額の中から所要額を計上するものでございます。  14款国庫支出金は54億9,878万8,000円の増となっておりますが,これは1項2目教育費国庫負担金で,国庫補助事業の認承増に伴う義務教育施設整備費負担金の増,2項4目環境費国庫補助金で,国庫補助事業の認承増に伴う堤根処理センター,橘処理センター及び王禅寺処理センター施設の整備費補助の増でございます。5目経済費国庫補助金で,国庫補助事業の新規認承に伴う環境調和型地域振興施設整備費補助の増,10目教育費国庫補助金で,国庫補助事業の認承増に伴う義務教育施設整備費補助の増によるものでございます。  15款県支出金は6,676万1,000円の増となっておりますが,これは2項9目その他県補助金で,制度の創設に伴う緊急地域雇用創出特別交付金事業費補助の増によるものでございます。この緊急地域雇用創出特別交付金は,厳しい雇用情勢に対応いたしまして,政府の総合雇用対策の一環として創設されたものでございまして,緊急かつ臨時的な雇用,就業機会の創出を図ることを目的としております。交付は国から都道府県に対してなされ,市町村には都道府県の補助金として交付されるものでございます。なお,この交付金の事業は平成16年度末までに実施されることとされております。  21款市債は8億7,100万円の増となっておりますが,これは1項3目環境債の廃棄物処理施設等整備事業債で,ダイオキシン類削減対策施設等整備事業の国庫補助の認承増,8目教育債の義務教育施設整備事業債で,校舎増築事業及び校舎耐震補強事業の国庫補助事業の認承増によるものでございます。以上が歳入でございます。  次に,12ページに参りまして歳出でございますが,2款総務費は2,016万円の増となっておりますが,これは2項5目情報管理費の資料電子化事業費で,緊急地域雇用創出特別交付金事業に係るものでございます。3款市民費は122万6,000円の増となっておりますが,これは1項5目女性事業費の情報提供室資料整理員配置事業費でございまして,緊急地域雇用創出特別交付金事業として実施するものでございます。5款環境費は2億7,219万3,000円の増となっておりますが,これは8項2目施設建設費で,ダイオキシン類削減対策施設等整備事業費が国庫補助事業の認承増による増となるものでございまして,堤根処理センター等廃棄物処理施設のダイオキシン対策を実施するものでございます。  6款経済費は50億8,300万円の増となっておりますが,これは1項1目産業経済総務費の産業遺産電子化事業費で,緊急地域雇用創出特別交付金事業として実施するもの,2項2目工業振興費のリサイクル施設整備費補助事業費で,国庫補助事業の新規認承に伴い,臨海部地域における先進的なリサイクル産業施設の整備に対し,補助を行うもの,3項1目中小企業支援費の商店街関連基礎データ整備事業費で,緊急地域雇用創出特別交付金事業として,実施するものでございます。7款建設費は1,237万5,000円の増となっておりますが,これは2項7目自転車対策費の自転車等放置防止対策事業費で,緊急地域雇用創出特別交付金事業として実施するもの。11款教育費は10億6,241万6,000円の増となっておりますが,これは14ページに参りまして,9項1目義務教育施設整備費の校舎建築事業費及び校舎耐震補強事業費で,国庫補助事業の認承増に伴い,小学校の校舎増築及び小中学校の校舎耐震補強事業を行うものでございます。次の16ページから17ページにかけまして,地方債補正に関する調書がございますので,後ほど御参照いただきたいと存じます。  以上で,財政局関係の議案の説明を終わらせていただきます。 ○副議長(菅原敬子) 以上で提案説明は終わりました。  直ちに代表質疑に入りたいと思いますが,その前に申し上げます。既に皆様方のお手元に配付し,御報告申し上げておきましたが,地方公務員法第5条第2項の規定に基づきまして,議案第129号,川崎市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてのうち,一般職員の部分に関して,人事委員会の意見を求めておきましたところ,異議ない旨の回答が議長あてにありましたので,ここに改めてお知らせをいたします。  それでは,代表質疑を行います。17番,徳竹喜義議員。 ◆17番(徳竹喜義) 私は日本共産党を代表して,分割議案として提案された補正予算について質問をいたします。これまでも我が党は,景気対策と称する従来型の大規模公共事業では一向にその効果があらわれないことを指摘し,生活密着型の公共投資に切りかえ,市内経済の主役である中小企業に仕事をふやしていくことこそ急ぐべきと主張してきました。雇用不安の広がりや市内中小企業の廃業など,年の瀬を迎えて,市民生活は悪化の一途をたどっているだけに,その思いを一層強くするところです。  小泉内閣が打ち出した政府の補正予算は,不良債権最終処理で膨大な失業者が出ることを前提に,いわゆる構造改革路線を進めるために,大規模事業を産業再生の名のもとによみがえらせていく中身になっています。それを反映して,今回の補正は64億5,000万円余と大型補正予算ですが,その大半の50億5,000万円がリサイクル施設整備,いわゆる廃プラスチックを再利用する施設建設となっています。言いかえれば,50億円もの国庫支出金によって,NKK,昭和電工のために丸投げされる性格の事業といっても過言ではありません。こうした集積によって臨海部の再生を図ることが国のプロジェクトの核心であるとすれば,市長が推進しようとしている国際環境特別区とは,大企業中心の利益を最優先に考える対策になると思います。特定の大企業の支援策が中心で景気がよくなるでしょうか。地元の中小企業の対策を強めていくことこそ,真の景気対策につながるのではないでしょうか。市長に伺います。  この事業について,市内中小企業への発注をどのように指導しようと考えているのか,経済局長に伺います。さらに,この事業における新規雇用数は合計で80人です。不況打開,雇用創出をうたった政府の対策としては,膨大な投資の割には余りにも乖離が著しいと言わざるを得ません。このことに対する見解を経済局長に伺います。  学校校舎の増築及び耐震補強工事が補正予算として提案されました。まず,校舎の増築ですが,不足教室を解消しなければならない学校の実態について伺います。提案では3校13教室の増築となっていますが,不足教室を解消するための予算化及び今後の計画を明らかにしてください。  学校の耐震補強です。このことは阪神・淡路大震災以降,一貫して要求してきたことですが,問題ははっきりしており,第2次耐震診断で要補強となっている学校に対して,規模とテンポを上げて耐震補強工事を行っていくことです。しかし,これまでの取り組みでは十分とは言えず,子どもたちの命と安全にとって重大な問題となっています。今回の補正を含めて,これまでの間に耐震補強工事が完了するのは12校32棟ですが,残る63校115棟はいまだ手つかずとなっています。その上,21校31棟は第2次耐震診断調査も未実施となっています。こうした実態からも,子どもたちの安全を最優先に守るべき取り組みとはほど遠いと言わざるを得ません。子どもたちの安全を守る自治体の役割から,年次計画を立て,おくれている学校校舎改築とあわせて,耐震補強工事の規模とテンポを思い切って引き上げていくべきです。責任ある対応を教育長に伺います。
     かつて平成10年度2月にも学校の耐震補強で補正予算が組まれました。これとあわせて,平成11年度の本予算に本格的な計画を新たに反映するものと期待をしていましたが,結果は年度予算の前倒しだけで,本予算には新たな計上はありませんでした。こうした経過からも,来年度の予算の関係では,当然新たな耐震補強工事を当初予算から思い切って加えていくべきと思いますが,市長に伺います。  緊急地域雇用創出特別交付金事業についてです。リストラや廃業など深刻な雇用不安がさらに広がっている今,市民生活に深くかかわる雇用対策が求められています。事業の中身では,自転車等放置防止対策事業以外,そのほとんどがIT関連の情報入力作業やデータベースの整備となっています。必要性は認められても,IT関連に集中しており,3カ月の時限雇用であることからも,行政の都合からの業務代行という色合いが強く出ています。緊急地域雇用創出事業のメニューは自治体の裁量で決めることができるわけですから,市民生活に深くかかわる管理部門,特に公園緑地の緊急整備や学校の樹木剪定,斜面緑地の保全育成などに雇用対策を割り当てていくべきと思いますが,経済局長に伺います。以上です。 ○副議長(菅原敬子) 市長。 ◎市長(阿部孝夫) それでは私から,ただいまの共産党を代表されました徳竹議員の御質問にお答え申し上げます。  初めに,リサイクル施設整備費補助事業と景気対策についてのお尋ねでございます。本市は日本経済の根幹を支える工業都市として大きな発展を遂げてまいりましたが,産業構造の転換,大規模事業所の移転等によりまして,臨海部を中心に空洞化が進行し,産業活力が低下しており,市内産業の活性化が大きな課題となっているところでございます。臨海部は日本を代表する企業が立地し,環境技術の高い集積がありますので,それらの潜在的要素を生かして活性化を図るため,国際環境特別区として,環境対応型産業集積のモデル地域として整備を進めたいと考えているところでございます。今回提案させていただきましたリサイクル施設整備費補助事業もその一つでありまして,国の都市再生プロジェクトと綿密な連携を図り,資源循環型社会に対応するリーディング・リサイクル施設として誘致を進めたものでございます。このプロジェクトの誘致によりまして,新たな雇用が創出でき,また施設建設工事等の市内企業への発注も期待できますし,第1に日本の社会を,あるいは国際社会を支える重要な分野でございます。景気対策もあわせて重要なことだと考えております。さらに,このプロジェクトが次なる環境産業のプロジェクトを誘発していくことを強く期待しているところでございます。  次に,校舎の耐震補強工事についてのお尋ねでございますが,耐震補強工事の来年度の予算化につきましては,児童生徒の安全な環境を整備することは大切なことでありますので,検討してまいります。具体的な内容については,教育長から答弁してもらいたいと思います。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 教育長。 ◎教育長(松下充孝) 学校校舎の増築及び耐震補強工事の御質問でございますが,初めに,学校校舎の増築につきましては,平成14年度麻生小学校においては3教室,野川小学校においては2教室,下小田中小学校においては1教室の不足が見込まれます。平成19年度までの長期推計においては,さらに麻生小学校において5教室,下小田中小学校において2教室の不足が見込まれております。このことから,プレハブ校舎ではなく,校舎の増築によって対応し,これに要する予算をお願いしているところでございます。また,今後の計画につきましては年度内に着手し,翌年中に完成を予定しております。  次に,耐震補強工事につきましては,阪神・淡路大震災以降,児童生徒の安全性を図る観点から,耐震診断の結果を踏まえ順次進めてきたところでございます。校舎の耐震補強工事につきましては平成10年度から実施し,今年度までに12校,26棟が完了したところでございます。未実施校につきましては,できるだけ多くの学校の工事が早い時期に実施できるよう,関係局と協議を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 経済局長。 ◎経済局長(君嶋武胤) 2点の御質問をいただきまして,第1点のリサイクル施設整備事業についての御質問でございますが,リサイクル施設整備補助事業につきましては,リサイクル施設の整備を行う市内企業2社に対して,国費を導入しての補助事業でございまして,事業はこの2社が行うものでございます。したがいまして,市が直接発注するものではございませんが,事業を行う2社に対しまして,市内企業への優先発注を要請してまいります。また,雇用の創出につきましては,11月30日に国が発表した10月の失業率が,前回調査時に比べ0.1ポイント上昇し5.4%になったとされておりますが,この非常に厳しい雇用情勢の中で,新規に市内企業に80人規模の雇用が予定されますことは,量的には十分とは言えませんが,一定の成果であると考えております。また,市内企業への優先発注による波及効果や,次なる環境産業の誘発効果を通じての雇用拡大も期待できるものと考えております。さらに,雇用の創出につきましては,緊急地域雇用創出特別交付金事業によるほか,川崎市中小企業サポートセンターによる市内企業の新分野進出の促進,新技術,新製品開発等への支援を行い,新たな雇用の創出に向け,取り組んでまいりたいと考えております。  2点目は,緊急地域雇用創出特別交付金事業についての御質問でございますが,大変厳しい雇用環境の中で,平成11年度から実施しております緊急地域雇用特別対策事業とは別に,今回の国の補正予算により,新たに緊急地域雇用創出特別交付金事業として取り組むものでございます。公園緑地の整備等につきましては,現行の緊急雇用対策として既に現在実施している事業もございますので,今回の補正予算にかかわる事業としては計上していないところでございます。平成14年度以降の事業につきましても,公園緑地の維持管理など雇用効果の高い事業につきましては,今後も実施できるよう関係局ともども努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(菅原敬子) 徳竹議員。 ◆17番(徳竹喜義) それぞれ答弁をいただきました。あとは委員会に譲りまして,質問を終わります。 ○副議長(菅原敬子) これをもちまして代表質疑を終結いたします。            ----------------------- ○副議長(菅原敬子) ただいまの日程第5の議案2件につきましては,お手元に印刷配付してあります議案付託表(その2)のとおり,総務委員会に付託をいたします。            -----------------------            平成13年第5回川崎市議会定例会議案付託表(その2) 平成13年12月13日  ┌────────┬──────────────────────────────────┐ │付託委員会   │       案               件          │ ├────────┼──────────────────────────────────┤ │        │議案第129号 川崎市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の│ │総務委員会   │        制定について                    │ │        │議案第130号 平成13年度川崎市一般会計補正予算         │ └────────┴──────────────────────────────────┘            ---------*****--------- ○副議長(菅原敬子) お諮りいたします。本日はこれをもちまして散会することとし,明日14日から25日までの12日間は委員会における議案審査等のため休会とし,次回の本会議は26日の午前10時より再開し,各案件に対する委員長報告,討論,採決等を行いたいと思いますが,御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(菅原敬子) 御異議ないものと認めます。よって,そのように決定いたしました。            ---------*****--------- ○副議長(菅原敬子) 本日はこれをもちまして散会いたします。                   午後3時44分散会...